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ちゃらーす☆

さて、めっちゃ前の試合扱ってますが。。。
カップ戦でリーグが中断していたので、僕としても元気無かったんすケド、好カードだったこのゲームは面白かったんでアップします。

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【システムのマッチアップ】
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※図はリバプール側
赤字:リバプール/青字:チェルシー

▼リバプール
お馴染みのシステム。

3-4-3

この日のシステムで何といっても注目なのが、3トップの一角に入ったキャプテン➇ジェラード。
いつもは⑳ララーナが務める事の多いこのポジションで躍動出来るのか。

▼チェルシー
こちらもお馴染みのシステム。

4-2-3-1

いつもと異なるのは、トップ下に④セスクが入って、ボランチに⑫ミケルが配置されている事。
このカップ戦はホーム&アウェイで、この試合がリバプールホームであった事を考えると、少し守備的なシフトだったかもしれないっすね。

本来、移籍問題で騒がれている⑭シュールレが計算出来ればもう少し厚みがあるんすケド、この日も出場無し。心配っすね。。


⑩アザール、➇ジェラードのサイドが肝になりそうな気がしますねー。
➇ジェラードがサイドでの守備をこなせるのか。

あとはリバプールの3トップが守備においてどんな対応を見せるのかで、中央の空き方が変わってきます。


【この試合の見所となった部分】
・チェルシーの前線での守備バランスが良く無い
・㊿マルコビッチVS⑩アザール
・リバプールのビルドアップ
・チェルシーのバックパスへの狙い


前半~


▼いつものようにボールサイドに寄るチェルシー...
これがチェルシーのスタイル。
2列目3枚がボールサイドに寄り、数的有利を作り出し、細かいパス回しで攪乱していく。
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※左サイドにあるボールに対し、⑩アザール、④セスク、㉒ウィリアンの3人が近い位置を取っているのがわかります。

ただ、リバプールも集中してよく対応してました。
崩される事なく、3バックを中心によくボールも回せていて、ホームチームが若干良い入りをしたように見えた所。。。


☆18分 チェルシー得点:0-1
得意の左サイドから。④セスクが左サイドの背後を取ります。そこからゴールライン沿いにボックス内へ侵入。そこからマイナスの⑩アザールにスイッチ。そこに慌てて対応に向かった㉓カンが⑩アザールを倒しPK。これを⑩アザールがしっかり決めて先制。


モウリーニョの事ですから、きっとアウェイのこの試合は引き分けでも構わないと考えていた可能性は高いっす。そこに先制点を得た事で、この後チェルシーは守備のスタートポジションをハーフウェイまで下げ、ブロックを作ってカウンターの狙い。


▼全体の間延びでプレスがハマらないチェルシー...
チェルシーは守備時にトップ下を1列上げて、4-4-2気味にプレスをかけます。
しかし、この日トップ下に入った④セスクと⑲コスタのバランスが良く無い。
それに、そもそもシステム的に4-4-2はトップ下が存在しない為、相手のボランチがフリーになるシステム。

積極的にプレスをかけたい⑲コスタは激しくチェイス。しかし、この時後ろが続かない為に⑲コスタは無駄走りの連続。

さらに。

最前線の2人は本来コースを限定していって、サイドに追い込んでいくのが仕事。
しかし④セスクが⑲コスタの動きと連動していない事と、システム上リバプールボランチ2枚のいずれかがフリーになる為、どうしてもセンターが留守に。。。
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※3バックを起点にワイドなビルドアップを行うリバプール。左SBからセンターに送ったこのパスに対して⑲コスタが追いますが、このあとダイレクトで真ん中を通されてしまいます。

このビルドアップの安定で、両SBは高い位置が取れます。


▼不安定な⑫ミケルのパフォーマンス...
チェルシーの中では守備的な役割の⑫ミケル。しかし、この日は低調なパフォーマンス。ポジショニングの不安定さや、不用意なパスミスなど、ちょっとしたリバプールの狙い所とされてたっす。。。


結局は先制したチェルシーがしっかりと守備のブロックを作り前半終了。
しかし、いくつか不安な点を残す形での前半戦でした。


【前半総括】
▼リバプール
・良い立ち上がりの中、勿体ない失点
・序盤は➇ジェラードの1.5列目のようなポジショニングがアクセントにはなっていたが、徐々に消えていく
・ビルアップは問題なし
・2ボランチがフリーで仕事が出来る

▼チェルシー
・アウェイで貴重な先制点
・いつもと異なる④セスク、⑫ミケルの2人が守備面で不安
・自由にビルドアップを許す展開
・相手ボランチへのプレスがかからない


気になったのは②イバノビッチが攻め上がるシーンが無かった事。リバプールWB⑱モレノが高い位置を取れているからなのか、この日は守備重視でオーバーラップを封印したのか。

ただ、全体的にはリバプールの方が良いなって印象。


後半~


▼チェルシーのGKへのバックパスを狙うリバプール...
リバプールはチェルシーがGKにバックパスをしたら徹底してチェイス。
まあ、これはこの試合に限った事では無いっすけど。

チェルシーのGKは足元は得意じゃないっす。それは①チェフも⑬クルトゥワも。

更に徹底されているのが、利き足側からチェイスして、逆足の右で蹴るように仕向けている所。
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※これは終了間際ですが。。
チェルシーのバックパスに対して、CFの㉛スターリングがチェイス。画像だと若干わかりづらいですが、㉛スターリングは右に膨らみながらプレスに行ってるんです。
結局この後GKクルトゥワは、右足側にトラップして、右足で蹴る羽目になり、結果として飛距離も出ず、リバプールにボールを拾われます。


☆59分 リバプール得点:1-1
前半から度々空いていた中央から。ボールを持った⑭ヘンダーソンから真ん中を縦パス。受け取った㉛スターリングがすぐさまターンしてチェルシーの2ボランチの間を射貫く。そのままドリブルのスピードを上げて一気にゴール前に迫りシュート。同点。
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※⑭ヘンダーソンから縦パスが入るシーン。
この時チェルシーボランチの⑫ミケルは、画像右から2番目の選手。すっかり外に釣り出されていて、中央はぽっかり空いているっす。


▼全員の守備意識が高いが故に空いてしまうバイタルエリア...
モウリーニョ監督に叩き込まれていますから、当然守備意識が高いチェルシーの選手。それ故に、全員が最終ラインまで下がる事もしばしば。
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サイドでボールを持たれると全員が最終ラインに吸収され、バイタルエリアはポッカリ。
この後結局ペナルティアークにいる➇ジェラードにポスト直撃のシュートを打たれます。


▼⑩アザールを封じる㊿マルコビッチ...
アウェイの引き分けでも良しのチェルシーは、自陣にしっかり引いてからカウンター狙い。
一人で切り込める⑩アザールを高い位置に残す形。

何度か⑩アザールがフリーでボールを受けて、㊿マルコビッチとの完全な1対1になるシーンが見受けられましたが、中への切り込みをしっかりと消しつつ縦に誘い出し、体を入れて対応。


後半はリバプールペースでしたが、結局スコアは1-1の引き分けで終了。


【総括】
▼リバプール
・不用意な先制点を許し苦しい展開も、なんとか引き分けに持ち込んだ
・➇ジェラードにいくつかチャンスはあったが、試合を通しては効果的な仕事は少なかった
・㊿マルコビッチは素晴らしい対応を見せた
・効果的なビルドアップ。ただし、数的に余りがあったので、ボランチ1枚を攻撃時には上げても良かったかも

▼チェルシー
・アウェイで貴重な引き分け
・今季度々試している④セスクのトップ下に暗雲
・⑫ミケルのパフォーマンス低下
・サイドにボールがある時のバイタルエリア
・ボールキープの時間をもう少し長くしたい
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さあ、まだまだ1stレグが終わったばかり。
勝負は2ndレグへ。

策氏モウリーニョが1stレグからどんな変貌を遂げた戦術で取りに来るのか。
今節の戦術は見事にハマっていた元弟子、ロジャースの次なる策は。

リーグが無くて寂しいですが、ノックアウト方式の緊張感を楽しみましょう!


メモメモ♫