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~試合前のチェックポイント~

ちゃらーす☆

さあ、24節のビッグダービーの一つ!
ノースロンドンダービー!

トッテナムとアーセナルの一戦っす♫

前回対戦は第6節。9月まで遡ります。

アーセナルがホーム・エレミーツスタジアムに迎えた戦いは、1-1のドローに終わっています。
両チーム合わせてイエローカードが9枚という、激しい試合。

アウェイのトッテナムが後半に入って㉒シャドゥリのゴールで先制。
この日キレキレの⑮チェンバレンが同点弾を叩き込み引き分けに持ち込んだ形。

現在の順位表に目を向けると、ホームのトッテナムは6位。
アウェイのアーセナルが5位。

そう、隣り合う2チームがこのタイミングでダービーマッチ!
燃えないハズが無いっすね。

勝ち点差はわずかに2。

トッテナムが勝てば順位をひっくり返せるっす。


両チーム共に前節はクリーンシート。
トッテナム3得点にアーセナルは5得点と、非常に良い状態でぶつかる恰好。

接戦必至っすね!


▼マッチアップ...
トッテナムのシステムは4-2-3-1。

トッテナムは⑱ケインが好調をキープ。
シーズン開幕当初とは打って変わって、すっかりエースのポジション。

そしてこのチームのポイントは何といっても㉓エリクセン。
トッテナムの攻撃は彼を中心に回りますからね。

そして攻撃にアクセントをつける⑪ラメラ。やはりチームに一人はドリブラーが欲しいっすね。


対するアーセナルは4-1-4-1。

アーセナルはとにもかくにも怪我人が帰ってきた!
まだ全員揃ったわけでは無いですが、改めて見ると豪華なメンバー(^^;)

⑭ウォルコット、⑪エジルは復帰後しっかりと点を取ってますし、控えに甘んじていた⑦ロシツキも出れば結果を残す。

⑲カソルラの調子も上がってますし、個々の能力ではアーセナルが一枚上手かなー。


▼アーセナルバイタルエリアの攻防...
おそらくトップ下に入る㉓エリクセンに対応するのはアーセナルの1ボランチ。
ここ最近のパフォーマンスから言うと㉞コクランっすかね。じゃなければ⑳フラミニ。

ただ、攻撃範囲の広い㉓エリクセンは度々サイドに流れて受ける事があるんで、このアーセナル1ボランチの両脇のスペース、もしくは㉓エリクセンに釣り出されるような事になると、トップ下に落ちて仕事の出来る⑱ケインを起点にバイタルエリア付近でポストプレーを許す展開もあり得るっす。

左に㉒シャドゥリ、右に⑪ラメラで、少し中央に絞ってプレーさせるかも。


▼パスワークを生かすなら...
アーセナルはトップにおそらく⑫ジルーを置くでしょう。その方がパスを回しやすい。
ただ、その高さがあってもサイドからクロスを上げる事は多く無いですから、やはり中央のパスワークになる。

それを考えると、ピッチの内側を向いてプレー出来るように、左に右利きの⑭ウォルコット、右に左利きの⑪エジルを置いて、中央に⑲カソルラ、⑯ラムジー(⑦ロシツキ)の並びに僕ならしたいかな。

まあ後は、右SBに㊴ベジェリンが入るか、㉑チェンバースが入るかには注目したいっすね。


さあ、チャンピオンズリーグ圏内を確保する為にもお互い負けられない戦いに注目しましょう!

続きは試合分析後♫
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~以下試合分析~

さて、ノースロンドンダービー試合終了です!


【システムのマッチアップ】
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※図はトッテナム側から
青字:トッテナム/赤字:アーセナル

▼トッテナム
システムはいつも通り。

4-2-3-1

ただし、トップ下には㉓エリクセンではなく、⑲デンベレを配置。
その㉓エリクセンは左サイド。

⑲デンベレは、㉓エリクセンに比べて機動力は劣るものの、元来ボランチの選手で、パワーとキープ力に優れる選手。
トッテナムのこの2列目は嫌な選手が並んでますね(^^;)

そしてCBにはいつものファシオでは無く、⑮ダイヤーを起用。
おそらくクロスの少ないアーセナルに対しては、高さや強さよりもスピードを意識しての事でしょう。

▼アーセナル
対するこちらもいつも通りのシステム。

4-1-4-1

離脱中のサンチェスに代わって右サイドに入るのは怪我明けの㉓ウェルベック。
いきなりスタメン復帰で、どれだけやれるか。

⑭ウォルコットがベンチスタート。左には怪我から帰ってきて調子を上げている⑪エジル。

個人的に気になっていた右SBにはチェンバースでは無く㊴ベジェリン。
賛成です(笑)


さて、システム上は中盤が完全にマッチアップする形ですが、トッテナム2列目が全員クロッサーでは無く、中央に絞り気味にプレーする選手っすから、㉞コクランの両脇がどうなるか。

アーセナルはポゼッションを重視するのかカウンターを重視するのか。


注目!


【この試合の見所】
・両チームのポゼッション率
・この日のトッテナムは㉓エリクセンではなく⑲デンベレ
・止まらない⑱ケイン
・狙いのはっきりしているトッテナムとリアクションに終始するアーセナル
・ボールとチームを落ち着かせる⑦ロシツキ


前半~


▼トッテナムを強豪と認め、カウンターで入るアーセナル...
試合序盤、おそらく互いに様子を見ながら慎重に入った印象。
トッテナムは、アーセナルのプレスを警戒してか、慎重なビルドアップ。
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最終ライン中央でボールを持つのはボランチの㊷ベンタレブ。CBが開いて、㊷ベンタレブは下がって組み立てに参加。

しかし、慎重な入りはアーセナルも同じ。
基本的にはプレスに行かず、全員が自陣に引いてからブロックを作って守備。

それを見て、トッテナムはすかさずプラン変更。
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3分後のトッテナム。
アーセナルがプレスにこないと判断し、組み立ては最終ラインだけで行うように修正。
2ボランチを少し高い位置に持っていくっす。


▼カウンターには迫力のあるアーセナル...
アーセナルとしては、相手にビルドアップをさせるのは狙い通り。
カウンターの牙を剥く機会を伺って目を光らせます。
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※カウンター時のアーセナル。6人が一斉になだれ込みます。凄い迫力。。。2人も数的有利っすね(^^;)


トッテナムがビルドアップから自分たちの流れに持っていきかけた所。。。


☆11分 アーセナル得点:0-1
この日右サイドに入ったスピードスターから。対峙する③ローズに対して1人スルーパスで㉓ウェルベックが抜け出すと、深い位置からマイナスのパスに⑫ジルー。シュートミスはファーサイドに流れたが、待ち構える⑪エジルがダイレクトで流し込んで先制。

アーセナル、狙い通りの展開で、早い時間帯に先制する事に成功。


▼徐々にはっきりするトッテナムの狙い...
この日は左サイドに入る㉓エリクセン。彼のマークである㊴ベジェリンがかなり苦労します。
㉓エリクセンは元々トップ下の選手だけあって、中央に絞りながらプレー。この時、㊴ベジェリンはついていくべきか、マークを渡すべきかで迷い。

結局、空いたこのサイドを⑱ケインや③ローズのオーバーラップで崩されます。
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ボールを持つのが㉓エリクセン。腰を落として対峙するのが㊴ベジェリン。お互い、持ち場と逆サイドで対峙してます。
当然逆サイドががら空き。
(本来同サイドハーフの㉓ウェルベックがカバー出来れば良いんですが。。)
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こんな感じに③ローズのオーバーラップを許します。
このあと結局シュートまで持っていかれるっす。


▼攻守の切り替えが早いトッテナム...
トッテナムはここが良く訓練されてるっす。
ボールを失った瞬間必ず近い人間がプレスにチャレンジ。

アーセナルのCBから縦パスが入った瞬間、後ろ向きの選手にはかなり強くプレス。

おかげでボールを失ったあとも度々ショートカウンターでチャンスを作り出し、徐々にトッテナムが圧倒していきます。

しかし、崩し切るには至らず、このまま前半終了。


【前半総括】
▼トッテナム
・③ローズの軽い守備対応から、早々に失点
・試合開始直後に、戦い方を修正出来るのはさすが
・失点後は試合を圧倒
・守備への切り替えが早く、ピンチを最小限に留めている

▼アーセナル
・狙い通りの起用の選手が、結果。試合を楽にする先制点
・㊴ベジェリンには策を与えないと崩される可能性高い
・おそらく想定以上にボールを持たれている
・前線で時間を作れていない
・カウンター時に、特徴である時間をつくるパス交換が出来ていない


先制点こそ挙げたものの、前半は完全にトッテナムのペースでした。

支配率を見れば
トッテナム:63%
アーセナル:37%

アーセナルとしてはいくらカウンター主体で戦うとはいえ、40%を切るのはやらせすぎっすかね。

いつもはマイボールになった瞬間、縦に急ぐというよりは、前後のパス交換を織り交ぜて時間を作りつつ相手の陣形を崩して攻めにかかるんすケド、この日は急ぎすぎな印象。

逆にトッテナムは、状況判断が良いのか、ダイレクトでのパス交換を交え、相手に狙いを絞らせない回し。

このまま手を加えないと、トッテナムが得点するのは時間の問題。


後半~


▼この日の主役は㉓エリクセンではなく⑲デンベレ...
いつもは㉓エリクセンを経由して初めて良い形に出来るトッテナムでしたが、この日は⑲デンベレが違いをもたらします。
元来ボランチのこの左利きは、ボールを持つ独特のリズムとタメで、周りを見事に生かしてみせます。

前半は左サイドを崩しにかかった形でしたが、徐々にこの⑲番からチャンスを作り始め。。。


☆56分 トッテナム得点:1-1
セットプレーからでした。右コーナーにキッカーは⑪ラメラ。ニアでのヘディングシュートが一度はGKに弾かれますが、ファーに流れたこぼれ球の先には乗ってる男⑱ケイン。しっかりと流し込み同点。

我慢を続けていたアーセナルでしたが、後半早い時間に同点。
ここから立て直すのは容易では無いっす。。


▼狙いはCBとSBの間...
この日は⑲デンベレが絶好調。ここを上手く使わない手は無いっすね。
⑲デンベレがサイドに流れながら、⑪ラメラとのコンビネーションで崩しにかかります。
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画像一番右、外に流れる⑲デンベレ。
その意図はボールを受ける為ではなく、SBを外に釣り出す為。

アーセナルのCBは絶対に外のケアに出てくる事は無く、ゴール前に張り付く形。SBのケアには基本的に1ボランチの選手が対応します。この対応が遅れると、SBとCBの間にスペースが出来てしまいます。

この⑲デンベレの動きのおかげで。。
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CBとSBの間には広大なスペースが。
そして、いち早く感じ取った⑪ラメラが、中央からこのスペースめがけてスプリントしてますね。


68分 アーセナル選手交代
⑲カソルラ⇒⑦ロシツキ

⑲カソルラを下げたのはちょっと意外でしたが、やはり前線で自分たちの時間を作れない事もあって、落ち着きをもたらす⑦ロシツキを投入。

これによって、アーセナルはポゼッションを少し回復します。


75分 トッテナム選手交代
⑲デンベレ⇒㉒シャドゥリ

これまた意外というか、思い切った交代。好調⑲デンベレを下げてスピードのあるドリブラーの投入。中央寄りのプレーが続いていた㉓エリクセンをトップ下に戻し、全体のバランスを取った形っすかね。


アーセナルが⑦ロシツキを投入した事もあって、ここからオープンな展開に。


78分 アーセナル選手交代
㉓ウェルベック⇒⑭ウォルコット

さて、ここで切り札投入っすね。
この疲れた時間帯にリーグトップクラスのスピードスターが登場するのは反則っすね(^^;)

しかし、残念ながらアーセナルはこのスピードスターを使いこなす事なく終わってしまいます。
スペースでボールを受けてこそ生きる⑭ウォルコットに、良い形でボールが渡る事が無いっす。

そして。


☆86分 トッテナム得点:2-1
試合を決めたのはまたしてもこの男。敵陣中央左、すこし低い位置から㊷ベンタレブが左足でアーリークロス。⑥コシェルニと競り合う中、下がりながらこのボールに合わせたエース⑱ハリー・ケイン。ヘディングはファーサイドネットを撫でるようにループ気味に吸い込まれます。


会場爆発。

これはもう、⑱ケインを褒めるしか無いゴールっすね。
⑱ケインの本当に嬉しそうな表情が印象的でした。


終盤両チーム選手交代を行いますが、スコアは動かず試合終了。

ホームチームが劇的な幕切れで勝ち点3を獲得しました。


【総括】
▼トッテナム
・ホームでダービーを逆転勝利と、最高の幕切れ
・⑲デンベレがかなりの好調ぶり。ボールロストほとんど無し
・さすがの指揮官。試合の中で逐次攻め所を変えながらの勝利
・⑱ケインが止まらない
・両サイドバックはリーグ屈指の攻撃力

▼アーセナル
・先制点を挙げるも、逆に早すぎる得点が試合を難しくしたか
・両SBとSHの守備面での連携がうまくいっていない。距離感が良く無い
・⑦ロシツキは先発で起用して良いくらいの好調ぶり
・守勢の中でも、全体を押し上げる時間を作れないと厳しい
・サンチェス、チェンバレン、㉓ウェルベック、⑭ウォルコットなどのスピードタイプの使い方に課題
・GKオスピナは、セービングは良いが、足元はかなり怪しい
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さあ、両チームの順位が入れ替わりましたね。
トッテナムは序盤こそ苦しんだものの、徐々にチャンピオンズリーグ圏内が見えてきました。

逆にアーセナルは黄色信号。
まあ、まだ早いっすケド。

それもこれもサウサンプトンの好調が原因っすね(笑)

あとは連戦が続きますから、トッテナムとしては⑱ケイン不在になった時のバックアッパーの計算がたたないのが不安要素。

アーセナルは怪我人が戻ってきて、屈指の層の厚さになってますから、立て直しに期待。


次戦はミッドウィーク。
過密日程は何が起こるかわからないですから、注目しましょう!


メモメモ♫