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ちゃらーす☆

さて、プレミアリーグがほんのちょっぴりお休みの間に、やってきました!
チャンピオンズリーグの決勝トーナメント!!

まあ、最初にアップしたのが2日目のこのカードなんすケド(^^;)
プレミアリーグ見てるならチェルシーからだろ!って感じなんすケド、個人的な事情でこっちを先にアップです。
(※あとからチェルシーもアップです)

てことで、我らが「ウッシー(内田)」を応援しましょう。


プレミアリーグ以外は普段見ていないので、この両チームがいつもと比べてどうなのかはわからないですケドご了承下さいm(__)m

この試合に限った所で書いていきます。


昨年ホームで6点を叩き込まれるという、悪夢の対戦相手を再び迎えたシャルケ。
とはいってもホームのこの1stレグで、どう戦うのかは注目っすね。


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【システムのマッチアップ】
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※図はシャルケ側から
青字:シャルケ/赤字:レアル

▼シャルケ
基本のシステムは上段。

3-3-2-2

下段が守備陣形。
3枚のCBに、WBを配置。

WBの上下動は当たり前として、インサイドハーフとボランチを行ったり来たりの2人の出来が勝負を分けそうな布陣。

▼レアルマドリード
有名ないつものシステム。

4-3-3

まずはなんといってもBBCトリオですか。
まああとは、シャルケの中盤の攻守の陣形が異なりますから、これに対してレアルの中盤がどう対応するか。


【注目ポイント】
ホームのシャルケが守備的な入り。
やはりノックアウト方式の初戦とあって、手堅い立ち上がりの中、相手の出方を見て攻め手を巧みに変えてくるレアルマドリード。
しかし監督交代以降守備を強化してきたシャルケも、昨年の悪夢を繰り返す事は無さそうな守り。

それでも互いにほころびの見える守備をどう攻略するのか。

まずはレアルのこの3トップに対して5枚のDFを用意するシャルケ。
数的には有利とも取れますが、3トップが中央に絞ると数的同数になります。

その辺上手く対応出来るのかどうか。
そして日本人なら気になる内田の出来はどうなのかですね。

分析!
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前半~


▼守備から入るホームチームに想定外のレアル...
1stレグとはいえ、ホームゲームは基本的に落とすわけにはいかないもの。
普通に考えたらホームのシャルケが攻撃的にいくものです。

しかし、まあ相手は格上レアルマドリード。
カウンターの名手。

立ち上がりから不用意に飛び込む事をしないシャルケは守備から入ります。
それも、想像以上に。

相手の多少の守備的な立ち上がりは想定していたレアルも、あまりに自分たちにボールを持たせてくれるものですから、ある意味用意していた守備から入るプランを崩された模様。
お互いに慎重な立ち上がりで、様子見が続くっす。
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ボールを持つのはほとんどレアル。
シャルケは5枚のDFをフラットに並べて、全体の綺麗に3列を形成。

プレスもこないのでレアルはCB2枚を残してSBは高めに。
➇クロースが下がり気味でバランスを調整。

ここで、シャルケの守備で念頭に置いておくべきは、ゾーンで守っているという事。


▼スペースを消すシャルケDFに対して、WBとCBの間を狙うBBC...
真っ向から5枚のDFに挑むほどBBCトリオは馬鹿じゃないっすから、少しでもほころびを探します。

WBとCBの間で細かくボールを受ける3人。
それでもなかなかボールを受けられないので、今度はインサイドハーフの2人から、逆サイドのWG目がけてサイドチェンジで裏を取る事を狙います。

それでもゾーンディフェンスでしっかりとスペースを消すシャルケ。
守備においては堅い立ち上がりを見せます。


。。。が。


☆26分 レアル得点:0-1
右のペナルティエリア手前、ボールを持つ⑮カルバハル。左足に持ち替え、中央に向かって斜めのクロス。中央裏を取った⑦ロナウドがヘディングで合わせ先制。
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クロスを上げる直前の画像。
この時、ファーサイドを含めると4人が中に入るレアル。十分な枚数を用意してのクロス。

この画像だとCBはしっかりと中央にポジションしてます。

何故ズレたか。

シャルケはマンツーマンでは無くゾーンで守ってます。
この時CB2枚もゾーンで守る中、レアルは中央の3人が互いにかなり近い距離に位置してます。

ゾーンで守るDFは密集になるとそれぞれがどの選手を見るべきなのか、曖昧になるんですね。
スペースに対してDFは配置されていたのに、人に対する守備が甘くなった結果、⑦ロナウドをフリーにしてしまったと。。


せっかくしっかり守れていたのに、なんだかあっさりと先制されてしまったシャルケ。
ただし、全体的には上手く守れていたので、基本は継続したい所。


▼➇クロースの守備におけるバランスが良くない...
中盤の底を務める➇クロース。
攻撃の起点になる事もそうですが、守備のストッパーとしての能力、スペースに蓋をするバランス能力が必要とされる、非常に難しいポジションです。

攻撃における能力は高いんですが、どうも守備に関しては物足りなさが目につくっす。
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アンカーなのに度々インサイドハーフと同じ高さを取る➇クロース。
DFラインとの間にスペースを与え、背後にパスを通された結果、後ろから追いかけるシーンが多く見受けられます。
シャルケとしては、このDFラインと中盤の間のスペースを上手く活用したい所。


33分 シャルケ選手交代
㉕フンテラール⇒㊱ブラッテ

ここで㉕フンテラールが足を痛めての交代。
攻撃に出なくてはならない時に手痛い離脱。


▼引き気味のシャルケを見て、⑫マルセロのオーバーラップを解放...
立ち上がりは様子見でオーバーラップを封印していた⑫マルセロ。
しかし、対面の㉒内田が上がってこない事を受け、次第にそのポジションを前寄りに移していくっす。
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DFでボールを持った時。
画像一番奥のタッチライン際にいるのが⑫マルセロ。
高い。。笑


結局攻撃面ではほとんど見せ場の無かったシャルケ。
得点の匂いも感じる事なく前半を終えます。


【前半総括】
▼シャルケ
・全体的な守備は、スペースを消せていて、レアルの一番怖い速さは封じている
・細かい所でのポジションチェンジやパス交換に振り回される場面も
・攻撃への切り替えが遅い
・前線で時間を作れない

▼レアルマドリード
・貴重なアウェイでの先制点
・ピンチはほとんど無し
・試合の中で相手に合わせて調整してくるあたりはさすが
・守備時の➇クロースに危険な臭い


ホームゲームを無得点で終える事は避けたいシャルケ。
㉒内田はこの中ではやれている方ですね。中々良い形で貰えない⑦ロナウドは嫌がって中央や逆サイドに逃げていきました。
まあ、それでやられてるんすケドね(^^;)


後半~


▼後半に向けて、策を与えたアンチェロッティ...
前半の終わり際に見せた⑫マルセロのオーバーラップ。
後半はここを攻撃の起点にするっす。

理由は二つ。

一つ目は、ゾーンDFの攻略の為。
失点シーンのように、ゾーンDFは狭い局面で複数を相手にすると、マークの受け渡しをする声をかける時間が無いので、どこかでほころびが生じます。

⑫マルセロを助け役として上げる事で、同サイドに流れてくる⑦ロナウドや⑨ベンゼマとのコンビネーションで狭い局面を意図的に作り出そうって事っす。

二つ目は、シャルケの攻撃の起点である㉒内田を封じる事。
前半の僅かな攻撃を見ても、シャルケの攻撃のスイッチは、㉒内田からのくさびのパスが多いっす。

この㉒内田を攻め立てる事で、自分たちは優位に攻撃を仕掛けつつ、㉒内田の攻撃も封じてしまおうという、憎い策を講じてきます。


57分 シャルケ選手交代
㉝ノイシュテッター⇒③キルヒホフ


▼ピンチはチャンスでもある㉒内田のサイド...
⑫マルセロが押し込みに来ますが、当然その裏にはリスクを孕んでいます。
攻撃時に積極的に上がってくる⑫マルセロは、徐々に守備のポジションも高くなっていきます。
そうなると当然その裏を狙う事が出来るっす。
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画像奥、㉒内田がボールに絡んで高い位置を取ると、⑫マルセロが反応してDFラインを飛び出していきます。
この時、その裏のスペースをCBか、もしくはアンカーの➇クロースがケアすべきなんすケド、ここの意識が甘い。
この⑫マルセロの裏のスペースを上手く使えれば良いんすケド。。。


シャルケのFW2人は、どちらも真ん中に張り付いているのがこの日の仕事のようです。
勿体ない(つд⊂)

実際、76分にシャルケはこの日最大のチャンスを迎えます。
それこそ、逆サイドから対角のロングボールに⑫マルセロの裏を取った㉒内田が生み出したものでした。

しかし㉒内田が落とした後のシュートはバー、㉒内田自身のセカンドシュートはDFのブロック。。


78分 レアル選手交代
⑨ベンゼマ⇒⑭エルナンデス


☆79分 レアル得点:0-2
左サイド、⑦ロナウドがDF2枚の間を抜き、中央に進撃。そしてオーバーラップしていた⑫マルセロにスイッチ。エリアのライン上からファーサイドの角へ強烈なシュートで追加点。


レアルの狙い通り、やはり⑫マルセロのオーバーラップから。㉒内田のサイドを攻略しましたね。

ホームで2点のビハインドを背負ったシャルケ。
攻撃に出るかとも思ったんすケド、結局良い形は作れず、終盤はレアルに主力を休ませる交代をされて万事休す。

交代出場した⑦マイヤーは一人可能性を感じさせましたが、2ndレグに向けて苦しい展開となりました。


【総括】
▼シャルケ
・大敗こそしなかったものの、結果も内容も完敗
・守備のベースは良いとして、試合中での対応をなんとかしたい
・レアルにも隙は見えたので、上手く突きたい

▼レアルマドリード
・アウェイで貴重な2ゴール
・恐らく次戦には怪我人も戻ってくる
・イエローカードも最小限い抑えた
・主力も休ませて、懸念材料はほとんど無し
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チームとしての力の差もそうですけど、監督の対応力の差も見せつけられた気がするっすね。
アンチェロッティはさすがだなって感じで。
ディマッテオも基本の守備構造は悪くないんすケド、采配って点ではこの日は冴えなかったと言わざるを得ないなー。。


ジャイアントキリングに向けて、もっとチャレンジするシャルケに期待です。

メモメモ♫