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ちゃらーす☆

さて、順番が前後しておりますが、ようやくこのカードのアップです。

シャルケVSレアルと同様、こちらも昨年と同じカード。
昨年はパリが1stレグで3-1と、大きくリードしたものの、2ndレグでチェルシーがスタンフォードブリッジで、ロスタイムに劇的な得点で2-0。

2試合トータルでチェルシーが勝ちあがるという結果でした。


その頃と比べると、ダビド・ルイスが加わった事以外は大きな変化のないパリ。
D・コスタ、セスクといった新たなチームの核が加入した事で、攻撃力を増したチェルシー。

注目!
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【システムのマッチアップ】
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※図はパリ側から
赤字:パリ/青字:チェルシー

▼パリ
守備と攻撃で少々のシステムチェンジ。
攻撃時は

4-3-3

守備時は

4-1-4-1

怪我人続出のパリ。
なんといっても一番の変更点は、本来CBの㉜ダビドルイスがアンカーのポジション。

⑩イブラヒモビッチが調子を落としているという中、どこまで脅威を見せられるのか。

▼チェルシー
いつも通りのシステム。

4-2-3-1

守備時は

4-4-2

➇オスカルが体調不良の為、大事を取ってベンチスタート。
変わりに④セスクをトップ下、⑦ラミレスをボランチに据えてスタート。

まあ、やや守備的な時の布陣っすね。

また、ここ最近控えに回っていた㉔ケーヒルが挽回出来るのか。


【注目ポイント】
前回、2ndレグではピッチに立てなかった⑩イブラヒモビッチがどこまで圧力をかけられるのか。

そして即興で配置された、㉜ダビドルイス。古巣相手にどんなパフォーマンスを見せるのか。

拮抗した試合の中、両チームがどんな狙いを持って、どう戦術に反映させているのか。

分析!
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前半~


▼両チーム、まずは守備から。慎重な立ち上がり...
決勝トーナメントに入った開幕戦。
そして、昨年顔を既に合わせている両チーム。

やはり慎重に試合に入ります。

パリとしては、アウェイゴールで泣かされた記憶がありますし、チェルシーとしては、アウェイで必要の無い失点を重ねて自ら苦しくした経験がありますから。


▼徐々に圧力を強めるパリ...
まずは試合序盤、しっかりと試合に入る事を遂行した両チーム。
チェルシーは、出来るだけの失点を避けて、ホームの2ndレグを優位に進める為、この守備的なシフトは試合を通して貫くでしょう。

対するパリは、ホームでの勝利は絶対ですから、徐々に攻勢を強めていきます。
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これがパリのビルドアップ。
CB2枚だけを最終ラインに残し、中盤の3人が絞って3ボランチ気味。
そして両SBがかなり高い位置を取り、最前線に近い位置。


▼ロブボールではほぼ完璧な勝率を誇る⑩イブラヒモビッチ...
基本的にはポゼッションサッカーを展開するパリですが、時折シンプルなロブボールを前線に当てます。
ターゲットはもちろん⑩イブラヒモビッチ。

そして、この競り合いを、ほぼ完璧に制します。
チェルシーのDFも決して高さに弱いわけでは無いハズですが、それでもこの制空権は脅威です。。。


▼チェルシーに攻撃の隙を与えない㉜ダビドルイスのポジショニング...
怪我人続出による苦しい台所事情によって、突如アンカーに入った㉜ダビドルイス。
しかし、その彼が古巣相手に強烈な睨みを利かせます。
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最終ラインとの距離感が良く、トップに張る⑲Dコスタを分断。
決して人に釣られる事なく、チェルシーが狙いたい中央にスペースを与えないっす。

このアンカーの攻略法としては、アンカー両脇にスペースが出来てしまう為、この脇に出入りする事で崩しにかかる手法がありますが、チェルシーとしても、そこまで前がかりに攻撃に出るつもりがないので、試合はこのまま拮抗してきます。


▼ドリブルをするボールホルダーに対しての寄せの速さ...
チェルシーには多くのドリブラーが存在します。
⑩アザールをはじめ、㉒ウィリアン、➇オスカル(ベンチ)、⑲コスタ、㉑マティッチもドリブル出来ます。
そのドリブルに対してのパリの囲い込みが凄い。
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これは中盤でカウンター気味に㉑マティッチがドリブルで攻めあがったシーン。
一体どんだけ人数かけるんだ。。笑


かなり拮抗した試合展開ですが、やはり均衡が破れるのはセットプレー。


☆36分 チェルシー得点:0-1
右サイドでのフリーキックから。クロスはファーサイドに流れて㉖テリー。折り返しのクロスは短く、㉔ケーヒルがフリック。ファーサイドで頭で合わせた②イバノビッチが先制点。


こーゆー難しい試合展開でもぽろっと点を取ってしまうあたり、さすがチェルシー。
相変わらず勝負強い。


ホームでまさかの先制点を許したパリ。
無得点で前半を折り返します。


【前半総括】
▼パリ
・基本的に守備はかなり堅い
・浴びたシュートは僅かに2。枠内は失点の1のみ。悔やまれる
・⑩イブラヒモビッチの高さを上手く使いたい
・⑭マテュイーディの運動量がかなり豊富
・⑦ラミレス付近を、⑭マテュイーディと⑨カバーにの前後の動きで攪乱している
・㉜ダビドルイスがかなり効いている

▼チェルシー
・流れで分が悪くても、セットプレーで何とかするのはさすが
・得意の先制の展開
・⑲コスタが完全に孤立。何も出来ず
・簡単に蹴らせると⑩イブラヒモビッチの高さにやられる
・GKのビッグセーブで流れを譲らず


明らかに試合を優勢に進めていたのはパリでした。
パリとしては、チェルシーが前にこないので、もっと圧力をかけていっていいでしょう。


後半~


▼プレーエリアを高めに設定しなおすパリ...
ビハインドを負って、後半に臨むわけですから、当然前掛かりにプレーする必要があります。
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後半に張った時のパリのポジショニング。
画像右から2番目が㉜ダビドルイスです。
前半とは打って変わってものすごく高い位置でプレーしてます。


▼中盤から後ろに関しては、挟み込みを絶対のルールとするパリ...
これがチェルシーが前にいけない最大の理由です。
⑨カバーニ、⑭マテュイーディは最たる例ですが、DFラインと中盤の間にボールを入れられた際には、必ずチャレンジし、前の選手がプレスバックする事で、ボールホルダーを挟み込みます。
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これは前半のシーンですが、⑲コスタに縦パスが入ったシーン。
その瞬間、DFがチャレンジにいくのは普通として、その前にいる中盤の2枚がプレスバックに向かいます。

これによってチェルシーは前線でタメを作れず、縦パスを入れても戻すのみに留まるっす。


どんどんチェルシーが守勢に回る中、その時はすぐに訪れました。


☆54分 パリ得点:1-1
左サイド、⑭マテュイーディが攻めあがる事で数的優位を作り出すと、左サイドからフリーでクロス。マークを見失ったニアサイド㉔ケーヒルの頭を越えて、センターフリーの⑨カバーニのヘッドで同点。

㉔ケーヒルはマークをおろそかにし、㉖テリーは⑩イブラヒモビッチに気を取られてました。。


▼ファールを受けて時間を使うチェルシー...
失点をしても、アウェイゴールを取っての引き分けは十分な結果ですから、まだ無理はしないっす。
特にパリの地でもその存在感を示す⑩アザール。

ボールを持ったらぎりぎりの所をドリブル。
当然パリは人数をかけて取りにきますが、上手く体を入れてファールを貰う。

特に、㉔ベラッティは餌食にされてましたね。

ファールをもらっても、一切文句を言わずにゆっくりとボールをセットしてましたから、狙っていたんでしょう。


これは少し余談ですが。。。
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これは、⑩アザールが㉔ベラッティからファールを受けて、㉔ベラッティにイエローカードが提示されたシーンでの事。
主審の持つイエローカードには、カードを受けた選手の名前が書き込まれています。

主審に歩み寄り、名前をチェックする②イバノビッチ。
もしかしたら、ファールトラブルも狙っていた可能性がありますね(笑)


▼両チーム選手交代
78分 チェルシー
㉒ウィリアン⇒㉓クアドラード

81分 チェルシー
⑲コスタ⇒⑱レミ

81分 パリ
㉒ラベッシ⇒㉗パストーレ

83分 チェルシー
④セスク⇒➇オスカル

チェルシーはスタミナの問題と、仕事をさせてもらえない⑲コスタを下げて、勤勉な⑱レミを投入して、守備の安定化を図ります。


全体のバランスを取り、守り切る選択をしたチェルシー。
ロスタイムに⑩イブラヒモビッチがヘディングで決定機を迎えますが、これもGKクルトゥワのビッグセーブで逃れると、このまま試合終了。

2ndレグに向けて、狙い通りにいったのはチェルシーという結果に終わっています。


【総括】
▼パリ
・先制されてから同点に追いついたものの、勝ち切りたかった
・㉜ダビドルイスがこのポジションで機能したのは収穫
・次戦では怪我人が戻ってくる為、まだ明るい材料はある
・再三のビッグチャンスを逃したツケを支払うはめにならなければ良いが。。。


▼チェルシー
・アウェイで貴重な得点と引き分け
・④セスク、➇オスカルの体調不良を考えると、まだ明るい材料はある
・プレミア3試合出場停止明けの試合の⑲コスタは調子が上がらなかった
・個人的にMVPはGKクルトゥワ
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僕は普段プレミアリーグしか見ていないので、パリの今年の出来は知らなかったですケド、めっちゃ強いやん!!
ってのが感想です(笑)

守備の徹底された感じとか、モウリーニョのチームに凄く似てる。
⑨カバーニとか、絶対モウリーニョ好きだよなーとか(笑)

スタンフォードブリッジでチェルシーがどう変えてくるのか。
パリは昨年の雪辱を晴らす事が出来るのか。

楽しみにしましょう!

メモメモ♫