▼この記事を読むのにかかる時間/約4分
ちゃらーす☆
さて、トップ画像のこのレフェリーを皆さんはご存知でしょうか。
プレミアリーグの若きレフェリー。
マイケル・オリバーさんです。
先日、アーセナルとチェルシーの大一番の笛を任された人。
凄いっすね。
まだ20代。
前から気になってる主審だったんですが、先日の試合の進行が素晴らしかったから記事にしよーと思いまして。
て事で、以下アーセナルVSチェルシーより抜粋。
------------------------------------------------------------------------------------------------
▼ゲーム進行にあたって、しっかりと基準を持ったジャッジング...
首位と2位の直接対決だから、当然激しい試合になる。
特にゲーム序盤っていうのは、主導権争いになるわけだから、両チーム共に厳しくプレッシングをかけるのが通例。
そんな中、マイケル・オリバーさんは、明確にジャッジのラインを引いていました。
▼手を使ったら厳しく。ボディコンタクトについては寛容なジャッジ...
これを徹底していた印象でした。
元々プレミアリーグはコンタクトの激しいリーグとして有名で、ジャッジもある程度は寛容。
でもこの日は特にそうで、さすがに足を掛けたり蹴ったりしたらファールなんですが、体のぶつけ合いで倒されても全て流すスタンス。
でも悪質なファールは取る。
だから、見てる観客としても凄くスリリングなゲームになったんじゃないかなーと思います。
そして、手を使って引っ張ったり、相手を倒した時は厳しく取っていました。
これは前に日本の西村主審も言ってた話。
「ボディコンタクトによる激しい当たりは、フットボールがコンタクトスポーツである以上、仕方の無い部分がある。本人にファールの意図が無くても、勢いあまってとか、たまたまぶつかったって事もある。
ただし、手を使って空いてを倒す行為に偶然は無い。必ず意図的にファールを犯しているから厳しく取らなくてはならない。」
だから、ジャッジングにおいて、手を使ったファールってのは厳しく取るようにしていると。
勉強になります!
▼序盤からカードを乱発して選手の混乱を招くような事はしない...
序盤はどうしても激しく行ってしまうのは上で書いた通り。
それに、序盤というのは、そのゲームで主審がどのようにジャッジのラインを引いていくのかが、選手から見てもわからない時間帯。
なので、序盤のジャッジを経て、選手達がその試合のプレー強度を決めます。
要は選手達も、ゲーム序盤ってのはジャッジのラインがわからない状態でプレーしてるという事。
まあ、もちろんある程度の常識の範囲内で。
でもそんな状態の時に、最初のファールでいきなりカードを提示されると選手達も、
「え?いやいや、これからジャッジのラインを把握する所でいきなりカードまで出されても。。」
ってなる。
だからよほど悪質なファールじゃない限り序盤でカードは出さない方が良いと思います。
話を戻しますと、オリバーさんはここのコントロールが上手かった。
序盤にチェルシーのイバノビッチがサンチェスに対して厳しいチェックを2連続で行ったシーンがありました。
当然アーセナルサイドからすると、2連続だからカードを出せ!
となりますが、オリバーさんは選手とキャプテンを呼んで、状況の説明と注意喚起をしっかりと目を見て話し、カードを提示する事なく選手の興奮を収めていました。
まあ、「次いったら流石に出さざるを得ないよ」とでも説明したんじゃないですかね。
▼選手とのコミュニケーションで選手の信頼を得る...
これが最も大事かもしれない。
審判も、選手との信頼関係があっての存在ですね。
選手が熱くなった時にいさめられるように。
笛を吹いた時に、選手が自分に対して懐疑的にならないように。
自分の話に、選手が耳を傾けてくれるように。
この日のオリバーさんはこれが抜群に上手かった。
まずは序盤でイバノビッチが2連続でファールを犯したシーン。
ここで上手いのは、当事者であるイバノビッチはもちろん、キャプテンであるテリーの事も呼んだ点。
選手22人全員を自分一人でコントロールするのは難しいから、上手くキャプテンを使って、チームの管理を徹底させる事で、後々の自分の負荷を減らしています。
結局このシーンでも、しっかりと説明して、カードを提示させる事無くいさめた事で、
「この主審は話が出来る奴だな」
と思わせる事が出来ています。
次に、前半でオスカルが相手GKと接触して、ゲームが中断しているシーンから。
流石に会話の内容まではわかりませんが、近くに寄ってきたアザールと笑顔で談笑した後、タッチまで交わしてます。
アザールのプレーに対して何かコメントしたんですかね。
「あれは上手かったな」
とか(笑)
選手と心を通わせる事が出来ているから、今後のジャッジも受け入れてもらいやすくなっていきます。
最後に、試合中、プレーが切れた一瞬でのシーン。
このシーン。
ファールがあったとかではなく、ゴールキックでプレーが切れた時に、オリバーさんがキャプテンのテリーに耳打ちしています。
これも何を話しているのかはわかりませんが、ファールや問題が起こる前に、それを未然に防ぐ事が出来たら、これほど素晴らしい事は無いですね。
審判がゲームをコントロールするのは、何も笛やカードだけではないとわからせてくれるシーン。
まあ、特に自分よりも年上の選手がたくさんいる中で、信頼を勝ち得るのは大変。。
------------------------------------------------------------------------------------------------
このように、コミュニケーションで解決するシーン、笛で解決するシーン、カードで解決するシーン。
それぞれを適切に使い分ける事で、この大一番は非常にスリリングで、快適なゲームになったと思います。
特に最後の、未然に問題を防ぐ事に関しては、ケガとか、カードトラブルによる出場停止とかも減らせるから、リーグ全体を面白くしつつ、選手の為にもなるから、素晴らしい事ですね。
しかもこれが20代のレフェリー。。
日本のレフェリーにも、こんな方が出てきたらいーなー。
メモメモ♫
ちゃらーす☆
さて、トップ画像のこのレフェリーを皆さんはご存知でしょうか。
プレミアリーグの若きレフェリー。
マイケル・オリバーさんです。
先日、アーセナルとチェルシーの大一番の笛を任された人。
凄いっすね。
まだ20代。
前から気になってる主審だったんですが、先日の試合の進行が素晴らしかったから記事にしよーと思いまして。
て事で、以下アーセナルVSチェルシーより抜粋。
------------------------------------------------------------------------------------------------
▼ゲーム進行にあたって、しっかりと基準を持ったジャッジング...
首位と2位の直接対決だから、当然激しい試合になる。
特にゲーム序盤っていうのは、主導権争いになるわけだから、両チーム共に厳しくプレッシングをかけるのが通例。
そんな中、マイケル・オリバーさんは、明確にジャッジのラインを引いていました。
▼手を使ったら厳しく。ボディコンタクトについては寛容なジャッジ...
これを徹底していた印象でした。
元々プレミアリーグはコンタクトの激しいリーグとして有名で、ジャッジもある程度は寛容。
でもこの日は特にそうで、さすがに足を掛けたり蹴ったりしたらファールなんですが、体のぶつけ合いで倒されても全て流すスタンス。
でも悪質なファールは取る。
だから、見てる観客としても凄くスリリングなゲームになったんじゃないかなーと思います。
そして、手を使って引っ張ったり、相手を倒した時は厳しく取っていました。
これは前に日本の西村主審も言ってた話。
「ボディコンタクトによる激しい当たりは、フットボールがコンタクトスポーツである以上、仕方の無い部分がある。本人にファールの意図が無くても、勢いあまってとか、たまたまぶつかったって事もある。
ただし、手を使って空いてを倒す行為に偶然は無い。必ず意図的にファールを犯しているから厳しく取らなくてはならない。」
だから、ジャッジングにおいて、手を使ったファールってのは厳しく取るようにしていると。
勉強になります!
▼序盤からカードを乱発して選手の混乱を招くような事はしない...
序盤はどうしても激しく行ってしまうのは上で書いた通り。
それに、序盤というのは、そのゲームで主審がどのようにジャッジのラインを引いていくのかが、選手から見てもわからない時間帯。
なので、序盤のジャッジを経て、選手達がその試合のプレー強度を決めます。
要は選手達も、ゲーム序盤ってのはジャッジのラインがわからない状態でプレーしてるという事。
まあ、もちろんある程度の常識の範囲内で。
でもそんな状態の時に、最初のファールでいきなりカードを提示されると選手達も、
「え?いやいや、これからジャッジのラインを把握する所でいきなりカードまで出されても。。」
ってなる。
だからよほど悪質なファールじゃない限り序盤でカードは出さない方が良いと思います。
話を戻しますと、オリバーさんはここのコントロールが上手かった。
序盤にチェルシーのイバノビッチがサンチェスに対して厳しいチェックを2連続で行ったシーンがありました。
当然アーセナルサイドからすると、2連続だからカードを出せ!
となりますが、オリバーさんは選手とキャプテンを呼んで、状況の説明と注意喚起をしっかりと目を見て話し、カードを提示する事なく選手の興奮を収めていました。
まあ、「次いったら流石に出さざるを得ないよ」とでも説明したんじゃないですかね。
▼選手とのコミュニケーションで選手の信頼を得る...
これが最も大事かもしれない。
審判も、選手との信頼関係があっての存在ですね。
選手が熱くなった時にいさめられるように。
笛を吹いた時に、選手が自分に対して懐疑的にならないように。
自分の話に、選手が耳を傾けてくれるように。
この日のオリバーさんはこれが抜群に上手かった。
まずは序盤でイバノビッチが2連続でファールを犯したシーン。
ここで上手いのは、当事者であるイバノビッチはもちろん、キャプテンであるテリーの事も呼んだ点。
選手22人全員を自分一人でコントロールするのは難しいから、上手くキャプテンを使って、チームの管理を徹底させる事で、後々の自分の負荷を減らしています。
結局このシーンでも、しっかりと説明して、カードを提示させる事無くいさめた事で、
「この主審は話が出来る奴だな」
と思わせる事が出来ています。
次に、前半でオスカルが相手GKと接触して、ゲームが中断しているシーンから。
流石に会話の内容まではわかりませんが、近くに寄ってきたアザールと笑顔で談笑した後、タッチまで交わしてます。
アザールのプレーに対して何かコメントしたんですかね。
「あれは上手かったな」
とか(笑)
選手と心を通わせる事が出来ているから、今後のジャッジも受け入れてもらいやすくなっていきます。
最後に、試合中、プレーが切れた一瞬でのシーン。
このシーン。
ファールがあったとかではなく、ゴールキックでプレーが切れた時に、オリバーさんがキャプテンのテリーに耳打ちしています。
これも何を話しているのかはわかりませんが、ファールや問題が起こる前に、それを未然に防ぐ事が出来たら、これほど素晴らしい事は無いですね。
審判がゲームをコントロールするのは、何も笛やカードだけではないとわからせてくれるシーン。
まあ、特に自分よりも年上の選手がたくさんいる中で、信頼を勝ち得るのは大変。。
------------------------------------------------------------------------------------------------
このように、コミュニケーションで解決するシーン、笛で解決するシーン、カードで解決するシーン。
それぞれを適切に使い分ける事で、この大一番は非常にスリリングで、快適なゲームになったと思います。
特に最後の、未然に問題を防ぐ事に関しては、ケガとか、カードトラブルによる出場停止とかも減らせるから、リーグ全体を面白くしつつ、選手の為にもなるから、素晴らしい事ですね。
しかもこれが20代のレフェリー。。
日本のレフェリーにも、こんな方が出てきたらいーなー。
メモメモ♫
コメント
コメント一覧 (4)
星みっつ!!!
何話してるのかなーとか、何を思ってるのかなーとか。
人の行動心理には興味あるし、その分析は比較的得意です。素人ですけど(笑)
現役でサッカーのレフリーをやってるものです。
なにかとネガティヴなレフリーに関する記事が多いなか、レフリーのよい所を書いてくださり、嬉しいです。
ありがとうございます
コメントありがとうございます!
いえいえ、とんでもない!
現役でレフェリーをやっているとの事で、きっと大変な事多いですよね(^_^;)
本当はレフェリーの方には聞きたい事が山ほどあります。
なかなかスポットライトの当たることのない存在なので、上手くスポットライトを当てる策なんかも考えています。
もしよろしければこちらの記事なんかも見ていただければ。
http://standing-ovation.blog.jp/archives/41597338.html
頑張ってください!