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ちゃらーす☆

さて、プレミアリーグ王者が決定しちゃいましたね!

結局シーズンを通して調子を落とさなかったチェルシーが優勝!

まあ、どのチームもケガとかが重なってきて、研究もされてきて、悪い時期を迎えるのは仕方ないとして、調子が悪くても1-0で勝つ。
それが出来るチェルシーが優勝した事は納得です。

全体的な層の厚さでいけば、シティが圧倒的かなとも思うんですが、意外とコンパニ辺りが調子を落とすと全体的に調子を落としていった感じもありますし、歯止めがきかなかったのは痛かったっすね。

ただし、熾烈なチャンピオンズリーグ圏内争いは続きますから、最後までトップ4は油断ならない。

名門でいけば、シティ、ユナイテッド、アーセナル、リバプール辺りでしょうケド、そのうち1チームは落ちるわけですからね。まあ特にリバプールが厳しい状況に追い込まれているわけですが、最後まで目が離せないですね。


さて、今節は、そのチャンピオンズリーグ圏内を争うシティと、ヨーロッパカップ出場を争うトッテナムの一戦。

互いにまだ目指すものがあるので、ここもまた熾烈でしょう。

分析!
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【システムのマッチアップ】
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図はトッテナム側から
※青字:トッテナム/赤字:シティ

▼トッテナム
いつも通りのシステム。

4-2-3-1

前節貴重な同点ゴールを決めた㉒シャドゥリが先発。
その他は基本的にはいつも通りでしょう。

同じく前節ゴールを決めた⑪ラメラも先発です。


▼シティ
いつも通りのシステム。

4-2-3-1

ただし選手の並びは少し変化。

トップ下に⑱ランパード。㉑シルバを左サイドに移します。
右には⑦ミルナー。

㊷トゥレ不在のボランチには守備的な二人を並べる形。
⑱ランパードも最近はボランチのプレーヤーとしての働きが多かったですから、このどっしり構えたメンバーでどんなフットボールを展開するのか。


【注目ポイント】
まずは若手の優秀賞受賞の⑱ケインを、④コンパニ不在の最終ラインが抑えられるか。

そしていつもと並びの異なるシティの中盤が機能するのか否か。トッテナムの2列目は機動力に長けたメンバーですから、そのマッチアップは楽しみ。

注目!
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前半~


▼やはり中央に絞ってプレーする㉑シルバ...
これは僕の中では、ある意味シティ名物って感じです。(笑)
戦略なのか、監督の言う事を聞かないのか、左サイドに配置されても必ず中央に絞ってプレー。
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画像中央でボールを受けるのが㉑シルバ。
なんなら中央からやや右よりです(笑)

まあ、それで回っちゃうのがシティなんで、良しなのかもしれないですが。。

それもあって、広大なスペースの広がる左サイドは⑪コラロフがかなり高い位置をとります。


▼序盤、立て続けに決定機を迎えるトッテナム....
開始からホームのトッテナムは厳しくチェイス。

いつもならそれをたやすくかわすシティですが、この日は捕まります。

なかなかボールを回せないシティに対して連動したチェイスでボールを奪取すると、手数をかけずに攻撃の起点、㉓エリクセンか⑱ケインにつける。

シティは⑳マンガラが浮足立っている印象。
最終ラインのバランスが少しおかしいように見えます。
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トッテナムにボールを奪われ、シンプルに中央を通されたシーン。
このシーンに関しては⑳マンガラだけが悪いわけでは無くて、最終ライン内の、CBとSBの距離間が空きすぎです。

まあ、両SBともに攻撃が好きなのはわかりますが、両方が上がっている事も問題。その際のリスクマネジメントが出来ていない事の問題。2ボランチがケアしてない問題。

このシーンは結果的に中央の⑱ケインが自ら運んでシュートで終わりますが、手前の㉓エリクセンは誰も見れない状況。

そんなバランスの悪さが目立って、開始4分以内に、オフサイドも含めて4つほどの決定機をトッテナムが作ります。


▼シティの2ボランチの仕事は㉓エリクセン潰し...
トッテナムのゲームメーカー、㉓エリクセン。
ここに対しては厳しくチェックに行きます。
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これは㉓エリクセンがボールを受けにトップ下から下りてきた所。これだけ低い位置に下りてきても、すぐ後ろから⑥フェルナンドが猛然とプレス。
たとえ低い位置であろうと、㉓エリクセンには仕事をさせたくない意志が見えますね。


▼機能しないシティ左サイドとムーブの少ない中盤...
シティの特徴といえばポゼッション。
中盤の選手を中心に、細かいパス&ゴーでパスコースを作り、ボックスを支配していくスタイル。

しかしなかなかそれを繰り出せません。
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まずはこのシーン。
画像奥、左サイドで㉑シルバが低い位置でボールを受けてから、左に張る⑪コラロフに出したシーン。

でもそこで終わり。

いつもならあるハズの3人目、4人目のサポートが無い。
㉑シルバから⑪コラロフにボールが出る瞬間にはその次のサポートに選手が動き出すのが良い時のシティですが。。


更に。
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後々にはこんなシーンも。
左ワイドにポジションを取る⑪コラロフにボールが渡った際、完全に孤立してますね。

サポートは一切なくパスの出しどころも全く無い。

いつもなら、左の前にいるハズのナスリ。
トップ下に入る㉑シルバ。
ボランチに入るトゥレ。

この辺がしっかりとサポートしてくれますが、この日は足が重い。

2ボランチの攻撃意志の低さと、トップ下に入る⑱ランパードも動き回るタイプでは無いですから、どうしても「待ち」のスタンス。

流動性に欠けるシティは、結局苦し紛れの⑯アグエロへのくさびを放り込みますが、流石にトッテナムも警戒。
2CBのうちどちらかがチャレンジし、インターセプトで刈り取っていきます。


▼前後の動きに若干の不安が見られるGKロリス...
普段から苦手なのか、この日だけなのかはわからないですが、GKロリスと最終ラインの連携に不安を感じられます。
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これは15分に、裏にボールを出されたシーン。エリアのギリギリまでGKが出れば難なく処理出来たハズのボールに対して、CBが体を入れて待ってもなかなか出てこないGKロリス。
結局ペナルティスポットまで来てようやく処理します。

実は序盤にも同様のシーンがあって、その時はGKロリスが出てこれず、結局DFがクリアして対応。

さらにこの後には、中途半端に飛び出したGKロリスが足を滑らせ、あわや無人のゴールに流し込まれる所を、⑯アグエロが無駄にPKを貰いにいきダイブ。
笛はならずにゴールキックの判定で命拾い。

このような不安を残すと、DFラインの心に隙を生みますから、直接の失点は無くても、このあとのプレーに影響しますから、危険ですね。


とはいえ押しているのはトッテナム。
まあ、シティも序盤ほどのバタバタは無くなったものの、トッテナム優位でゲームが進む中、個の力を見せつけます。


☆29分 シティ得点:0-1
右サイドで㉑シルバがボールを持つと、ファーサイドからニアサイドに向かって走り込んだ⑯アグエロにスルーパス。ダイレクトでニア右上隅に叩き込んで先制。


劣勢だろうが個の力でひっくり返す。
この男の決定力は群を抜いてました。


▼失点後、明らかにリズムを失うトッテナム...
失点してから、明らかに㉓エリクセンにボールが入らなくなります。
ボールは持ててる、サイドでも上手く攻める事が出来ている。

しかし、バイタルエリア中央の㉓エリクセンにボールが入らない事で、トッテナムはボールを持てるものの、チャンスはそれほど多くない。


結局、前半はシティが1点リードする形で折り返します。


【前半総括】
▼トッテナム
・立ち上がりのシンプルな攻撃はハマっていた
・⑯アグエロ頼みの雑なパスをしっかりと拾っていた
・失点後に持ち直せず
・GKロリスに若干の不安

▼シティ
・⑪コラロフが完全に孤立
・中盤の連動性がなく、リズムが作れない
・それでも⑯アグエロの圧巻の一発


後半~


▼アーリークロスを徹底して上げるトッテナム...
これはある程度前半からも見られていた形ですが、後半に入ってより一層意識を強めたように思えます。
両SBの⑮ダイヤーと③ローズから、早めのクロスを徹底。

③ローズのクロスの精度と攻め上がりは折り紙付きですし、⑮ダイヤーに関しても良いクロスを何度も上げます。
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画像は右SBの⑮ダイヤー(手前)からアーリークロスが上がった瞬間。
シティの最終ラインに対して、これだけ低い位置からすぐさま放り込みます。


しかし、シティの最終ラインも流石に訓練されている。
相手のサイドの選手が深くまで侵入しない限り、ペナルティエリアの線を目安として、きれいなラインを敷きます。

ただしその高めのライン設定こそトッテナムが狙う所。

おそらくコンパニ不在も考慮して、ライン統率が不安定と見て、ポチェッティーノ監督はその戦術にシフトしてきたのでしょう。



58分 トッテナム選手交代
㉓エリクセン⇒⑨ソルダード

かなり早くに手を打ってきましたねえ。
ボールに関われずフラストレーションの溜まる㉓エリクセンを下げて、ストライカーを投入。

これによって、システムを4-4-2に変更

⑱ケインと⑨ソルダードを横に並べます。


この判断は英断だと思います。

まずはチームの中心であろうと、㉓エリクセンの様子を見て悪ければ変えた事。

そして、相手のボランチは2枚。
しかし攻撃参加は少ない。

それであれば相手のボランチに対する守備についてはある程度考えなくても良い。
従って、相手ボランチにマークされて身動きが取りづらいトップ下に選手を配置するよりも、最前線に人を増やして、アーリークロスでの得点の可能性を高める。

そんな背景があって早めのシステム変更に至ったと思います。


この交代もあってか、徐々にアーリークロスからの攻撃は鋭さを増していきます。


70分 トッテナム選手交代
㊳メイソン⇒➇パウリーニョ

72分 シティ選手交代
⑱ランパード⇒➇ナスリ

※ケガで離脱していた➇ナスリの登場。トップ下に㉑シルバ、左サイドに➇ナスリ。
機動力を上げます。

が。

76分 シティ選手交代
➇ナスリ⇒⑭ボニー

※なんとまさかの負傷交代。交代して一つ目のプレーで足を痛めて再び離脱。
⑭ボニーをトップ下に、左に㉑シルバ。


思いがけないトラブルに見舞われたシティでしたが、いくつものピンチを乗り越えてリードを守っていきます。


84分 トッテナム選手交代
㉒シャドゥリ⇒⑩アデバヨール

※㉒シャドゥリが何か特別悪かった事は無いです。
攻撃力を増す為には仕方の無い事。

そのまま左サイドに入ります。


89分 シティ選手交代
⑯アグエロ⇒㉞ボヤタ

※最終ラインに加え、5バックに。
5-4-1で⑭ボニーを1トップ。


終盤の長い5分のロスタイムを切り抜け、このリードを守り切ったシティ。
難敵を退け、2位キープです。


【総括】
▼トッテナム
・立ち上がりは良かっただけに残念な敗戦
・個人的には⑪ラメラがそこまで効果的な働きをしてなかったように思う
・チャンスの数では上回っていた
・⑨ソルダードがなかなか結果を出せない

▼シティ
・個の力で上回る
・チャンピオンズリーグ圏内に向けては大きな前進
・守備面での不安は拭えない
・➇ナスリの負傷は痛手
・GKハートはMVP級の活躍
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さて、チームの自力を考えると順当な結果って感じですかね。
ただし、試合内容で見ればトッテナムの方が優勢だったかと思います。

ただ、やはり序盤での複数のチャンスを考えると、決めきれないチームは必ずしっぺ返しをくらう、フットボールあるあるが見えた試合でした。

まあ、シティからすると、⑯アグエロとGKハート様様ですね。

徐々にプレミアリーグも終わりに近づいていますね。

うーん、オフの間暇だなあ(^^;)

まあ、全然書けていないJリーグを書くつもりですが。
その前にチャンピオンズリーグの準決勝を見よう。

メモメモ♫