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ちゃらーす☆

さて、遅くなりました(^^;)

バルセロナVSバイエルンミュンヘンの後半戦、分析開始です。

【おさらい】
3バックでスタートしたペップ・バイエルン。
しかし奇策もバルセロナにスペースを与える結果になってしまい、4バックに戻す事に。

これで一時ゲームは落着きを取り戻す。

そして、序盤からマンツーマン対応していた守備に関しては、バルセロナが縦に早いフットボールに戦術をシフトしてきた事で掻い潜られる。
裏に2人、3人と飛び出していくスタイルに順応出来ていないバイエルンに対し、幾度もチャンスを作り出すもGKノイヤーを中心とした守備陣がなんとか踏みとどまる。

もちろん、バイエルンも上手くパスを回せてはいるものの、ゴールまでは遠い前半でした。


ではでは、勝負の後半戦です。
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後半~


▼後半に入ると、マンツーマンを解除...
さて、やはりペップは動いてきました。
前半立ち上がりから継続していたマンツーマンを解除。

ゾーンでの守備対応にシフトします。

まずはこちらの画像。
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画像手前、ボールを持つ⑱アルバに対してプレスに向かうのは⑨レバンドフスキ。
前半の時はCBしか見ていなかったのに。

さらにこの次。
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⑱アルバから縦の➇イニエスタに渡ったあと。

前半であれば執拗に➇イニエスタをマークしていたのは㉑ラーム。
しかし、㉑ラームは画像一番右下を走っています。

実際この場面で対応しているのは③アロンソと右SB⑬ラフィーニャ。
このエリアで2人で対応しているなんて、マンツーマンでは見ない光景です。

やはり裏のスペースをあまりに使われた事もあり、マンツーマンに関しても見切りをつけてきましたね。

英断だと思います。

ベースとなるシステムがこれかと思います。
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4-2-3-1

まあ、㉕ミュラーが最前線に加わったりと、変則的な点は変わらずです。
だからバイエルン右サイドはかなり流動的にやってます。


まあ、それが良くもあり、悪くもあるわけで。。


▼㉕ミュラーにかかる負担が大きく、右サイドの守備が足りない場面も...
この日のバルセロナの攻撃スタイルは、

裏をめがけて走る。

ロングボールを出す。

バイエルンの最終ラインのバランスを崩す。

ボールを失ってもハイプレス。

敵陣に人数を押し込む。

...って感じに、2列目以降は積極的に前に出ます。
加えて両SBも高い位置までオーバーラップ。

こうなって苦しいのは、トップと右サイドを兼任する㉕ミュラーの所。
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➇イニエスタやら⑱アルバやらが上がってくると、バイエルンの右サイドは人数が足りなくなります。

この時バルセロナは最前線に5人が並ぶ形で、4バックじゃ足りません。
そのおかげで、画像左下、一番手前のマークが浮いています。

㉕ミュラーがここまで下がるのか、どうするのかがはっきりしない印象で、機能不全に陥っています。


▼バルセロナのハイプレスは後半も継続...
この日のバルセロナはハードワークをします。

前半ハマっていたハイプレスを後半も継続。
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GKノイヤーにボールが渡った際もこの位置取り。
バイエルンを完全に押し込めています。


そして、勝負はたった一瞬の隙で決するものです。


☆77分 バルセロナ得点:1-0
待望のゴールでした。

まず、バルセロナが右から上げたロブパスに反応した⑪ネイマールが、エリア内で倒される。
しかしホイッスルは鳴らずにゴールキック。
当然バルセロナサイドは猛抗議。
ここでGKノイヤーは素早くリスタート。

これが分岐点でした。

抗議で主審に集まるバルセロナを横目に、左サイドへ展開。しかし、ここをすぐさま㉒アウベスに奪われる。中央フリーの⑩メッシに展開。
⑩メッシがコンパクトに振りぬいた左足から放たれたシュートはGKの手前で1バウンドするお手本のようなシュート。バルセロナ先制。


このシーンに関しては、GKノイヤーのわずかな攻撃的性格が顔を覗かせた結果のゴールでした。

GKノイヤーはゴール前で敵のファールが取られなかった時、素早くボールをセットする癖があって、

「ファールなんてなかったぜ」
という、無言のアピールと、

「敵が抗議している隙に攻めちゃえ!」
という、わずかな攻撃的性格が出てしまうように思います。

今回もリスタートを急ぎすぎました。
その時、気になるシーンが。
image
両チームがファールを巡って交錯する中、素早くボールをセットしたGKノイヤーを見た③アロンソが、GKノイヤーに何か言いながら歩み寄っていきます。

これはただの予測でしかないですが、この時③アロンソはGKノイヤーに、一度時間を作ってチームを落ち着かせるように促したんじゃないかと思います。

しかし結果としてGKノイヤーは素早くリスタートしてしまい、失点に繋がってしまったと。

まあ、ただの予想ですケドね。


78分 バイエルン選手交代
㉕ミュラー⇒⑲ゲッツェ

※おそらく疲労を考慮したと思います。前半からかなり負荷がかかってましたから。
そしてここでシステム変更です。
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4-4-2

にシフト。
2ボランチに③アロンソと㉛シュバインシュタイガー。
右に㉑ラーム、左に⑥チアゴ。
2トップに⑨レバンドフスキ、⑲ゲッツェ。


しかし、バイエルンが前掛かりになったところでした。


☆80分 バルセロナ得点:2-0
失点後、バイエルンには明らかな焦りが見られました。
そのシーンがこれ。
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バルセロナがうまくボール回しを始めると、ムキになって取りに行ったバイエルン。
画像センターサークルの向こうの3人。一気に取りにかかった所、見事に間を通される。
ここで④ラキティッチがフリーで前を向き、縦の⑩メッシへ。⑰ボアテングとのボックス内での1対1を制し、ループシュートでゴール。


まさに絵に描いたようにしてやられましたね。

そしてバルセロナはゲームを終わらせにいきます。

▼バルセロナ選手交代
82分 ④ラキティッチ⇒⑥シャビ
87分 ➇イニエスタ⇒⑫ラフィーニャ
88分 ⑭マスチェラーノ⇒⑮バルトラ


そして。


☆90分+ バルセロナ得点:3-0
懸命にアウェイゴールを目指すバイエルンに対して、またもカウンターの一撃。最終ラインがガタガタの所、⑪ネイマールが抜け出てGKの1対1。キックフェイントから冷静に流し込みゴール。


ゲーム終盤まで耐え抜いていたバイエルンでしたが、失点後は集中を欠いた形で、まさかの3失点。
1stレグでほとんど勝負がついた形でこの第一戦は幕を閉じます。

【総括】
▼バルセロナ
・この1stレグでほぼ勝利を手中に収めたくらいに価値ある勝利
・⑩メッシが2得点1アシスト
・1試合を通してのチャンスメイクから考えれば、不自然なスコアではない
・縦に早いフットボールでも結果を出せる

▼バイエルン
・せめて1失点に抑える事は出来た
・交代枠を残す采配
・奇策はどれも当たらず
・結局ロッベン、リベリーの飛車角落ちは厳しいか
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さて、注目の一戦も、まさかの大差がつく結果となりました。
これで次戦、バイエルンは失点をしようものならほとんど不可能な状況に追い込まれますね。。

ただし、次戦、大量得点が必要だからこそ、ペップの奇策があたればこれまた面白くなる。

ペップの革命に期待ですね。

メモメモ♫