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ちゃらーす☆

さて、プレミアリーグがお休み中という事で、気になる試合をちょこちょこつまみ食いしているわけですが、今回はドイツカップ決勝、ドルトムントVSウォルフスブルクをピックアップ!

前節ブレーメン戦の香川が絶好調という事もあって、クロップ監督も起用を明言。
これは見逃せないという事で、しっかり見てやりました。

しかもクロップ監督が指揮を執る最後の試合という事もあって、テンション高まる試合でした。

とはいえ、ブンデスリーガは僕にとっては未知の世界で、他人の庭のようなもの。
下地になる知識も不足しているので、分析というよりはゲームの流れをまとめているような形になりますのでご了承下さいm(__)m

では早速。
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【システムのマッチアップ】
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※図はドルトムント側から
赤字:ドルトムント/青字:ウォルフスブルク

▼ドルトムント
前節と同じメンバー、システム。

4-2-3-1

絶好調の⑦香川真司を中央に、左に⑪ロイス、右に⑩ムヒタリヤン。
最前線には⑰オバメヤンという、比較的スピードのある攻撃陣。

ブレーメン戦でも頻りに左サイドの⑪ロイスと⑰オバメヤンがスピードで裏を狙っていましたから、この攻撃の形には自信を深めている事でしょう。


▼ウォルフスブルク
いつもの布陣がわかりませんが。。

4-2-3-1

ドルトムントと同じシステム。

プレミアリーグを見ていた(しかもチェルシーファン)としては、⑭デブライネがどうしても気になりますね(笑)
それからベンチスタートの⑰シュールレ。

⑭デブライネの活躍は僕の耳でも届いていますから、注目したいですね。


【注目ポイント】
まあやはり日本人なら気になる香川真司の出来。
前節ブレーメン戦では1得点2アシストでしたから、期待は高まります。

ウォルフスブルクのキーマン、⑭デブライネを捕らえられるかは一つのチェックポイントでしょう。
ここの攻防がこの試合の行く末を決めるくらい重要なポイントですね。
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前半~


▼徹底してサイドアタックを繰り返すドルトムント...
この辺は前節から継続していますね。
まあ、ドルトムントの強みは2列目だと思いますから、両サイドのプレーメーカーに中央の⑦香川が絡んでチャンスを作り出し、サイドを突破したらショートクロス。

通常のクロスでは高さの無いドルトムントですが、ショートクロスであればスピード勝負に持ち込めますから、そこに勝機を見出している形でしょう。


☆ 5分 ドルトムント得点:1-0
前半5分で早くもゲームが動きます。
右サイドでのパス交換から⑦香川が左足ダイレクトでゴールへ向かうクロス。相手最終ラインの裏を取ったオバメヤンが右足で流し込み先制点。


サイドを起点に、動き出しの良さで勝負する、ドルトムントの狙いがはまった得点でした。
前節からの好調を維持し、最高の立ち上がりを見せます。

10分を過ぎる頃には、ドルトムントがゲームの主導権を握り始めます。


▼やはり左サイドの裏を頻りに狙うドルトムント...
やはり自分たちの得意な攻撃である、左サイドで積極的に攻撃を仕掛けます。
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この位置での抜け出しはブレーメン戦での2得点目の形ですね。

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最終ラインで⑮フンメルスが右方向に運ぶ事で相手のDFラインを右サイドにずらし、逆サイドである左サイドにロングフィード。大外に1枚余ってますね。


▼高い守備強度を見せるウォルフスブルク...
ウォルフスブルクは守備から入っているなという印象です。
守備時は⑭デブライネが2トップ気味に入り、コースの限定。
そして、ドルトムントの攻撃の核、➇ギュンドアンに対しては厳しいチェック。
彼にボールが入ると2ボランチのいずれかが素早く前に出てプレスをかけます。
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➇ギュンドアンがこの位置でボールを受けても、素早くチェックに出るウォルフスブルク。
➇ギュンドアンに的を絞ってますね。

実際、これが効いて➇ギュンドアンからはなかなか良いボールが共有されません。


☆ 22分 ウォルフスブルク得点:1-1
ゴール前のフリーキックからでした。
強烈な直接シュートをGKがはじくと、セカンドボールに詰めたグスタボがシュート。同点。


GKとしては、シュートが届くまで判断の時間に余裕があっただけに、もっと外側にはじくか、大きくはじくようにコントロールしたかったですね。。


▼得意のショートカウンターを覗かせ、高い位置取りのドルトムント...
リーグ最終節、⑦香川の得点もそうでしたが、ボランチから前が前方への圧力を強め、前に出る推進力そのままにショートカウンターを発動する得意のスタイル。この日も2ボランチが高い位置をキープします。
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2ボランチはハーフウェイライン。
最終ラインでは相手4枚を見る形で同数。

ウォルフスブルクのトップ下である⑭デブライネをボランチ2人は視界には入れず、最終ラインに任せます。

そして、⑦香川が敵の中央のパスコースを塞ぎながらじりじりと距離を詰めていく。慌てて最前線にパスを送ろうとすればドルトムントの2ボランチに捕まる仕掛け。


ただ、⑪ロイスは前節からそうでしたが、どうしても自分で点を取りたいようで、途中⑦香川とポジションを入れ替え、⑪ロイスがトップ下に入る時間がありました。

しかし、⑪ロイスの守備の詰め方が良くない為、なかなか捕らえる事が出来ません。。


☆ 33分 ウォルフスブルク得点:1-2
右サイドで激しい攻防が長く続くと、ルーズボールを㉒グスタボが簡単に放り込む。⑫ドストがニアで落とすと⑭デブライネがダイレクトでシュート。さほど威力はなかったものの、DFの股を抜けてボールはゴール左下隅へ。逆転。


さらに。


☆ 38分 ウォルフスブルク得点:1-3
右サイドをワンツーで抜け出すと、シンプルにクロス。
中央、⑫ドストがフリーでヘディングを叩き込み追加点。


ドルトムントとしては立ち上がりは良かったものの、あっという間に3点謙譲。
⑦香川以外に可能性を感じられないまま前半を折り返します。

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後半~


▼ドルトムントは守備の強度を上げるが...
なんとかして早い時間帯に得点を挙げ、1点差まで詰め寄っておきたいドルトムント。
守備の強度を上げて、運動量を増やします。

しかし、ウォルフスブルクは捕まらない。
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ドルトムントは厳しいプレスで相手を追い込むも。。
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深い位置からの縦パスを最前線に通され、プレスの網を掻い潜られます。

こうして守備陣形を崩され、カウンターを受ける展開が続きます。


67分 ドルトムント選手交代
⑤ケール⇒㉖ピシチェク
㊲ドゥルム⇒⑯ブワシュチコフスキ

ここでドルトムントはシステムを変更します。
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ボランチの枚数を削り、4-1-4-1へ。

さらに、なかなか効果的に攻撃に絡めない⑪ロイスを最前線に置き、⑰オバメヤンを左にコンバート。

トップ下中央に⑦香川と⑩ムヒタリヤンの2人の司令塔を配置。
攻撃に打って出ます。


▼焦りから冷静さを欠くドルトムント...
システムを強化し、中盤4枚に加えて両SBも高い位置を取る事で一気に畳みかけたいドルトムント。
両サイドを中心にクロスで攻め立てますが、高さの無いドルトムントは競り勝つ事が出来ず、結局は全て跳ね返され、カウンターを受ける繰り返し。

序盤と同様にショートクロスであればまだ可能性があるものの、明らかに冷静さを失っている様子でした。


▼終盤まで足を止めないウォルフスブルク...
ゲーム終盤一番辛い時間帯でも、決して足を止めませんでした。
ドルトムントの中盤にボールが入ればすかさずプレスに出て、アプローチのスピードは落ちることがなかったように思えます。

初優勝にかける思いがプレーに反映されているようでした。

考える時間を与えてもらえず、結局解決策無く崩れ去ったドルトムント。

死力を尽くしたウォルフスブルクが見事初優勝を果たす結果で幕を閉じました。
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いやあ、お見事ウォルフスブルク。
ドルトムントももちろんクロップのラストマッチですから勝ちたい気持ちは強かったと思いますが、ウォルフスブルクの思いがその上を行った。そんな感じでした。

終盤はドルトムントに攻撃のチャンスが何度も訪れましたが、自分たちで難しくしたような印象でした。

あのカウンターを見ると、もっと失点していてもおかしくなかった。。
⑦香川真司が絶好調だっただけに残念ではありましたが、内容がそのままスコアに表れていたと思います。


さて、これでしばらくクロップともお別れなのか。。
あの派手なアクションは眠らせたくないなあ。

プレミアリーグ来たらうれしいな。

メモメモ♪