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ちゃらーす☆

いやー、熱い夜でしたね。
2点差をひっくり返すとは。

2分間で2点取ったのかな?
本当に"流れ"ってやつは面白いし恐ろしい。

まあ、例のごとく代表選は画像粗めでさらりと分析しておきます。
(ほとんどTwitterでつぶやいた内容のまとめみたいなものです)
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【システムのマッチアップ】
日本VS韓国
青:日本代表/赤:韓国代表

▼日本代表
4-4-2

準決勝で値千金の決勝弾だった⑦原川をベンチに置き、⑧大島でスタート。
また、➈鈴木武蔵をベンチに置いて⑳オナイウをスタメン。


▼韓国代表
4-1-4-1

アンカーの➅番がカギを握る。
特別に上手いプレーヤーとしてではなく、あくまでシステム上で。
日本とマッチアップすると、ここがフリーになる。

韓国はゴール前でのメンタリティでやはり優れたものを持っているなという印象。
ちょっとコースを空ければ鋭いシュートを打てる。

しかし、やはりTV実況、解説が言っていた通り、体力面に難があった感じですね。
(というか、日本の体力が凄い所もある)
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▼韓国代表のビルドアップ...
韓国代表は、これまでの対戦相手とは異なりかなりクオリティの高いフットボールを展開。
それだけでなく、相当攻撃的に出てきていました。

韓国の攻撃のベースはサイドアタック。
アンカーシステムはこのサイドアタックを活かすためのシステムのようですね。
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左から右に攻める韓国(赤)。
GKがボールを持つと、2CBがペナルティエリア幅にぐっと開いて、中央にはアンカーが下りてくる。
この時両サイドバックはかなり高い位置を取る。

まあ、アンカーシステムでは良く見る可変ですが。
こうやってサイドバックを高い位置に置いて、サイドで数的優位を作り出していくのが韓国の攻撃における狙いですね。


▼アンカーシステムを崩す定石...
対する日本は、このアンカーシステムを崩す上での定石とも言える弱点を突きにいきます。

アンカーシステムは最終ラインと2列目の間のスペースを一人で受け持つ形になる為、どうしてもアンカーの両脇にスペースが生まれます。
このアンカーの両脇をいかに突けるかがポイントになるわけです。
日韓戦 分析
右から左に攻める日本(白)。
日本が最終ラインでボールを持つと、当然まず縦パスを狙います。
この時、赤枠で囲った所に⑪久保がいます。
前半はとにかくこの⑪久保に対して韓国のアンカー➅番が執拗なマークを行っていました。
そこで⑪久保は、この➅番を引き連れて向こうサイドに流れていきます。

すると。
日韓戦 分析2
韓国のアンカーが外に連れ出された事で、韓国の中盤に大きなスペースが生まれます。
ここに⑳オナイウが下りてきてボールを引き出す。

前半、⑳オナイウがよくボールを受けられていたのはこのようなカラクリですね。
韓国のCBは⑳オナイウにどこまでついていくべきか迷っています。


☆ 20分 韓国得点:0-1
右サイドで人数をかけると、そこから一気に左サイドの奥にサイドチェンジ。そしてすぐさまクロス。韓国が頭に当ててこぼれたセカンドボールをフリーでシュート。最後はDFの④岩波の足に当たりコースが変わってゴール。

韓国が素晴らしかったのはサイドチェンジのボールを逆サイドの一番深い位置に蹴った事で、すぐにクロスを上げられる状態であった事。
サイドを変えてからクロスまでが非常に早かった事。
このスピード感でやられると日本のスライドは間に合わないですね。


▼後半から日本は⑦原川を投入してシステム変更...
⑳オナイウを下げて⑦原川を投入。
ここでシステムを4-1-4-1にします。
日本VS韓国2
韓国と同じシステムになりました。
こうなると、互いに中央で数的な優位不利が生まれます。
日本はボランチの選手がインサイドを務めていたので、やや3ボランチに近い並びでもありましたが。

しかし、ここで生まれる中盤のスペースを上手く使ったのは韓国でした。

☆ 47分 韓国得点:0-2
右サイドで人数をかけると、アンカーの③遠藤がサイドにつり出される。このスライディングを交わされて中央にグラウンダーで折り返し。足元にしっかりと収められ、反転してシュートで追加点。

正直外から見ていて、このシステムでの戦い方では韓国が一枚上手。
この後も日本は、最終ラインでボールを持った時に、普段は2枚のボランチがいる所を③遠藤一枚になった事でパスの選択肢が減り、韓国のプレスに捕まり始める。
インサイドの2人までは距離が遠くてパスコースを見出せない。

そこで、手倉森監督はこの変更を失策だと認め、すっぱりと切り替えます。

60分 日本代表選手交代
⑧大島⇒⑯浅野

この交代で再び4-4-2に戻します。
これは英断でした。

再び全体のバランスを取り戻した日本は、相手のスタミナ切れも手伝ってゲームをコントロールし始めます。


☆ 67分 日本得点:1-2
そして待望の追撃。右サイドで㉑矢島がボールを持つと縦のスペースにスルーパス。この絶妙なボールはGKとディフェンスの間へ。GKが出てきた所をダイレクトでゴールに流し込み得点。

☆ 68分 日本得点:2-2
左サイド、➅山中がドリブルで縦に仕掛けると、シンプルにクロス。逆サイドの㉑矢島が中央に絞ってきてディフェンスの前に入ってヘディング。同点。

ここから韓国はパニック。
長身のFWを投入して、パワープレーに出ます。

しかし、日本を相手にこの戦法は失策ですね。

これは同時に日本の最も得意な戦いに持ち込む形になりました。
何せ日本の最前線には50m5秒台で、気力も体力も有り余っているスピードスターがいるんですから。

日本を相手に最も与えてはならないのはスペースです。

パワープレーに関しては押し込めるかもしれませんが、人数をかければまだ守れる。
韓国からすると、同点にしてはリスクを負いすぎた選択だったかなと個人的には思います。
ま、結果論と言われればそうかもしれませんが。

☆ 81分 日本得点:3-2
韓国のパワープレーを凌ぐとすぐさま前線へ。高めのルーズボールに⑯浅野が反応。ディフェンスとの競り合いに一度はバランスを崩しますがこらえて反転。ディフェンスと入れ替わる形になり、GKと1対1へ。これを沈めてついに逆転。

これは⑯浅野を褒める他無いでしょう(^^;)
送られたルーズボールは決して良いボールではありませんでした。
しかしこの競り合いでバランスを崩しながらも反転するボディバランスの強さを見せ、最後のシュートの場面ではニアサイドに打つような体の開きを見せ、GKの逆を見事につき、シュートはサイドネットへ。

心身ともに素晴らしいの一言。
巧です。


【まとめ】
サイド攻撃の韓国に対して日本はアンカーシステムを崩す定石で対応。⑳オナイウが上手くボールを引き出す。
後半、システム変更を試みるも韓国に追加点を許し、元に戻す。
バランスを取り戻してゲームをコントロールし始めた日本は立て続けの得点で同点に。
最後は韓国がパワープレーに出た所をカウンターで沈めた日本。
優勝おめでとう!
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さらっと書くつもりが結構ガッツリに。。笑

もう何も言う事はありません。
熱い夜をありがとう。

おかげで予定よりも寝坊です(笑)

メモメモ♪