▼この記事を読むのにかかる時間/約8分
2016-02-03-11-34-45
ちゃらーす☆

今回は触れたい所が多すぎて、画像はいっぱいだし、それぞれの編集にも時間かかるしで。。
世の中の昼休みには間に合わせたかったんだけどなー。

ボリュームが多いのでとっとと始めます(笑)
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【システムのマッチアップ】
ジェフVS福岡0203
黄:ジェフ/青:福岡

▼ジェフ千葉
4-4-2

前回はボックス型と分析しましたが、今回はそこまでボックスではなかったかな。
⑭町田はプレータイプ的に絞り気味でしたが、⑯小池はサイドに張っていたので。
一応フラット型とします。

▼アビスパ福岡
4-4-2

3バックも使うチームですが、4バックでした。
それから、主力のほとんどをベンチに置いてのスタート。

チーム全体の底上げを図りたい感じですかね。
絶対的な選手であるウェリントンも出場無しでした。

まあ、ウェリントン頼みでないフットボールを模索していきたいんでしょう。
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▼チームを支えるCB...
今季のジェフはこのポジションが一つのベースになりそうです。

非常に優れたCBを抱えるジェフ。
前回に引き続いてにはなりますが、攻撃の起点もまずはCBから。

この試合では特に⑳若狭ですね。
前回に引き続き要所で素晴らしい縦パスを入れていました。

チーム全体を通しても、後方から縦パスでスイッチを入れる事は徹底しています。
0bb86fc8-s
左から右に攻めるジェフ(黄)。
このシーン、ボールを持つ⑦勇人は通常どうしてもパスの出しやすいサイドの選手に出したくなります。
しかしここで選択したのは相手2枚の間を通す縦パス。

▼多少無理にでも縦パスを通すメリット...
ここに触れておきたいと思います。
多少狭くても、成功率が一見低めでも、相手の間を抜いて縦パスを通し続けると、当然相手は嫌がるわけです。

「ちょっと間を抜かれすぎている。気を付けないと」

そうして間を通される事を嫌って収縮すると、今度は脇を通しやすくなるわけです。
序盤から難しいパスを繰り返す事で、いつの間にか普通のパスを通しやすくなっている。

これが、序盤からジェフが主導権を握る事が出来た要因の一つです。

しかし、この縦パス。
後方の選手のパスセンスがあれば良いというものではありません。

前線でパスを受ける選手の準備があってのものです。
前回に比べると、特に2トップの"動き直し"が素晴らしかった。

遠い位置にボールがあっても常に顔を出し、パスが来なくてもまた動き直す。
これを繰り返す事によって、非常に選択肢が多い状態を作り出せていました。

例えばこのシーン。
a8a14d20-s
左から右に攻めるジェフ。
手前サイドの⑤多々良から中央にパスが出たシーン。

この時、このパスに3人の選手が絡んでいます。
この時点で相手は的を絞れず、非常に多くのバリエーションが生まれている訳です。

ボール保持者に対するサポートの点で、完全に福岡を上回っていました。

ちなみにこのサポートが最も優れていたと個人的に評価したいのが⑭町田。
この試合、⑭町田は難しい事をしていたわけではないんですが、非常に効果的にボールに絡んでいました。

それは、ボール保持者に対する距離の取り方、準備が非常に優れていたからです。
その上、判断が非常に早い。
というよりは、ボールを受ける瞬間には次のプレーのビジョンを持っていた。

その結果が1点目。

☆ 11分 ジェフ得点:1-0
アタッキングサードでボールを持って中央に入る⑯小池に対して、外から中に入ってきた⑭町田。絞った事で中央に密集を作り出すと空いた外にダイレクトで展開。㉒アランダからの折り返しを㉜菅嶋。


▼一つ目についたマークの受け渡しミス...
たったワンシーンですが、非常に気になったシーンがこれ。
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右から左に攻める福岡(青)。
福岡に一番手前サイドでボールを持たれた時、赤枠の㉒アランダが前方にいる⑬比嘉にマークを受け渡す事を要求します。(見づらいかな...)

しかし、これを受け渡すのは距離的にも少し無理がある。
それから、⑬比嘉の戻りが遅い事もある。
afb26811-s
結果的に、㉒アランダはマークを外して、その背後から走り込んだ坂田にビッグチャンスを許します。

⑬比嘉が入った時、CBとの距離間ってのはこの試合非常に目立っていて、修正の必要がありそうです。


☆ 28分 ジェフ得点:2-0
㉒アランダから右の裏に抜けた⑯小池へ。折り返しに⑭町田。

☆ 35分 ジェフ得点:3-0
⑭町田が敵陣でボールを奪うと、駆け上がってきた㉒アランダにスイッチ。エリア内に侵入した所を倒されてPK。⑱吉田のゴール。


▼前線での守備の徹底は"2トップとボランチの距離間"...
このバランスが非常に鍵を握っていると思います。

2トップがしっかりと足を動かしている事もそうなんですが、なんでもかんでもチェイスするわけではない。
気になったのは2ボランチのポジションの高さです。
b1ff95b7-s
左から右に攻めるジェフ。
敵がボールを持っている時、まずは左端にジェフのボランチが映っている事に注目。
敵陣にまで入ってきているんですから、その位置取りの高さがわかると思います。

それから、赤枠で囲った2トップ。
目の前の相手ボランチにボールが入っているのに奪いに行きません。
これは局地的にボールを奪う事よりもチーム全体でボールを奪う事を徹底している為、後方とのバランスを崩さないように意識しての事だと思います。

2トップが深くまでチェイスしすぎて、2ボランチとの距離が空くような事の無いように、中盤と2トップを非常にコンパクトに保っています。

この点は次回の鹿島戦でも注目してみて欲しい所です。


併せて、この陣形の弱点について、先に失点シーンを用いて見てみます。
弱点はボランチの後ろを取られた時ですね。
0e86ef1a-s
左から右に攻める福岡。
ジェフのバイタルエリア、つまりはボランチの後方に縦パスを通されます。

ボランチが高い位置を取る事が多い分、このスペースは空きがちになります。
0618e5d3-s
ここでジェフのプレスがかかる前に最前線の為田にパスを通されて失点。

ジェフがバイタルエリアにパスを通された時は、基本的に最終ラインがせき止めている間にボランチがプレスバックに戻ってきて挟み込む事で守っていました。

しかし、プレスバックに戻る時間を作る前にゴール前に仕掛けられた為ゴールを許した形です。
バイタルエリアにボールを入れられた時に最終ラインがいかに時間を作れるか。

ここが守る上でのポイントになりそうです。



全体のボリュームの関係で、4点目は割愛します。
また交代選手も多く、一人一人触れたい所ですが、ジェフ全体の分析を主としていますので、最後のゴールを決めた⑧井出にだけ触れておきたいと思います。

☆ 76分 ジェフ得点:5-1
注目すべきは、⑧井出はボランチ起用されていた点。その上でのゴールだという事です。
d127f998-s
右から左に攻めるジェフ。
自陣の⑧井出から鋭い縦パスで相手の間延びを突く。一気に攻撃のスイッチが入ります。
25b740b4-s
すると、次のボールを受けたのも⑧井出。相手の中盤の戻りよりも早くアタッキングサードに侵入。ここからドリブルでエリア内右に運んでゴール。

良い状態で前を向いて仕掛けに入った時、チーム全体がリスクを背負って前に出ていく形も出てきました。
㉒アランダの攻め上がりにも迫力がありますし、良い事です。


【まとめ】
重心を後方に置いた所から、多少厳しくても縦パスを通す事で試合全体のパス回しを円滑に。
また、ボール保持者に対して周りのサポートが早く、複数の選択肢を与える為、パスワークのテンポが良い。
守備に関しては2トップとボランチの距離間。
しかし、この後方にボールを入れられた時の対応に関しては、今後も注目していきたい所。
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さて、まだまだプレシーズン的な要素が強いとは言え、非常に良い状態ですね。
その状態で鹿島と試合が出来るんですから願っても無い。

非常に楽しみです。


WIN BY ALL!!