▼この記事を読むのにかかる時間/約5分
image 9
ちゃらーす☆

うーん、残念ながら負けてしまいましたね...

この試合は本当に落としたくなかった。
いわゆる6ポインターズと言っても良い試合でした。
(方や勝ち点3を獲得し、方や勝ち点3を失う、勝ち点6分の価値がある試合の事)

昇格を争うライバルなだけに、厳しい敗戦ですね。
せめて引き分けにしておきたかった。

まあ、切り替えももちろん大切なんですが、セットプレーからの2失点は致命的で。
昨シーズンはあれだけセットプレーの守備が素晴らしかっただけに、どうしたものか。
この辺はしっかりと猛省して欲しい所ですね。

トップ画像は試合後の関塚監督。
4審にもの凄い剣幕で抗議していました。

残念ながらどのシーンを指しているのかはわかりませんが、毎試合凄い気迫は感じます。。

ではでは。
------------------------------------------------------------------------------------------------
【システムのマッチアップ】
【J2】VSセレッソ 分析
黄:ジェフ/赤:セレッソ

▼ジェフ千葉
4-4-2

メンバーは、前節からは最前線が変更です。
⑱吉田をベンチに置いて、⑨エウトンを先発復帰。

戦術的起用なのか、練習でのコンディションが良かったのか。

もしかしたら、セレッソの茂庭の欠場から、高さへのミスマッチを狙いにいったのかもしれないですが。

ジェフの基本的な戦い方というか、得意な戦い方は決まってきましたね。

⑪船山か、⑯小池がスペースへ飛び出す事で相手のバランスを崩し、⑩長澤がフィニッシャーとして中央に入ってくる。

しかし、今節ではこの形を作らせて貰えなかった事が大きな敗因となったかと思います。


▼セレッソ大阪
4-2-3-1

DFの茂庭が怪我をした為、代わりにCBに入ったのは⑤田中。本職はSBですが、ジェフの前線の機動力に対応する為かと思います。

そしてそして。
予習編の時には気づかなかったんですが、右SBに入っていた⑮松田は、昨シーズン途中からジェフに在籍していた松田力の双子の兄なんですね。

似すぎていてびっくりした。。
------------------------------------------------------------------------------------------------

試合は両チーム固い立ち上がり。
互いの出方をうかがっているかのようでした。

長いボールを多用し、セーフティなプレーが第一優先。
リスクを負わない形で慎重に試合に入ります。


▼ジェフをよく研究し、対応してきたセレッソが徐々にペースを握る...
徐々にロングフィードの数を減らし、試合の主導権を握るのはセレッソ。

とにかくジェフの得意な形に持ち込ませないように、攻撃も守備も組み立ててきます。

まずはビルドアップの部分。

⑧柿谷が2列目と3列目を出入りする事で、ジェフのマークのずれを引き起こします。
image
右から左に攻めるセレッソ(ピンク)
画像赤枠が⑧柿谷。
この位置まで下がってきて最終ラインとパス交換をします。

こうしてポジション間で出入りをされるとジェフはマークを捕まえづらいですし、局面局面で数的優位を作り出されます。


▼セレッソの攻撃は左サイド。㉒アランダを経由しない攻撃...
前半、左サイドを中心に攻撃を仕掛けてきます。
右サイドでももちろん攻撃はしていたのですが、結果的に左サイドが良い攻撃になっていました。
image 5
右から左に攻めるセレッソ。
これは左サイドでの攻撃のワンシーンです。
赤枠の⑭丸橋から縦パスをつけると、そのまま前方へランニング。
image 4
左で受けた⑩メネゲウは⑭丸橋にリターン。
これをダイレクトでさらに前方の⑪リカルドにつけます。
そして⑭丸橋はさらにランニング。
image 6
ここで、青枠が⑭丸橋。
ここまでランニングする事で、ジェフのディフェンスを引きつけます。
すると、赤枠で⑯小池が一人で2枚を見る形に。
セレッソが数的優位を作り出して左サイドを制圧し始めます。

しかもこの左サイドからの攻撃は、ジェフのボランチである㉒アランダとは逆のサイド。
㉒アランダのボール奪取からカウンター気味に前線が走り出す攻撃はジェフの得意パターンですが、これを発動出来なくなります。


▼バイタルエリアを支配。ミドルシュートを狙うセレッソ...
この日目立っていたのは⑥ソウザ。
別に2得点決めたからではありません。

いつもは、セレッソの2列目が攻撃的な選手が並んでいて、4トップ気味になるので、バランスを保つのが2ボランチの役割。
時折ドリブルでボールを運ぶ形です。

しかしこの日はいつもより高めにポジションを取ります。

サイドを制圧した事でジェフの2ボランチの重心が下がる。
そこで空いたスペースを⑧柿谷と⑥ソウザが使い始めます。
image 1
右から左に攻めるセレッソ。
赤枠が⑥ソウザ。
この位置まで顔を出して積極的にシュートを狙います。
image 3
このシーンではボールが右サイドにありますが、赤枠の⑧柿谷がゴール前に入らずに、あえてバイタルエリアで止まっています。

セレッソは恐らく意識的にこのゾーンを攻略する事で、ミドルシュートの本数が増えていきます。


☆ 32分 セレッソ得点:1-0
右コーナーキックから、中央での当てそこないがファーサイドまで流れると、㉓山下のヘディング、これはバーに嫌われますが、こぼれ球を⑥ソウザが押し込んで先制。


☆ 38分 セレッソ得点:2-0
左サイドからのフリーキック。⑭丸橋のクロスに、マーカー2枚に挟まれながらも⑥ソウザがヘディングで叩き込み追加点。


まさかのセットプレーからの2失点ですね。
昨シーズンはセットプレーからの失点数はリーグで最も少なかったのに...


▼サイドのスペースに蓋をされ、機能しないサイドアタック...
反撃に出たいジェフでしたが、攻撃を上手く封じられる事でリズムを出せません。

右の⑯小池がサイドの裏のスペースを突き、左は⑪船山が飛び出す。
㉗阿部も攻め上がって⑩長澤が中央でフィニッシュに絡む。

これがジェフの得意な形ですが、セレッソのSBがそこまで高い位置を取らない為、スペースが生まれません。
もちろん、機を見て攻めあがってきますが、そのタイミングが上手い事と、そこで不用意に失う事が少ない為、サイドにランニングするスペースが無い。


まったく良い所の無いままに前半を折り返す形になります。


後半:ジェフ選手交代
⑥山本⇒⑮冨澤
⑯小池⇒⑱吉田


⑥山本に関しては、怪我により交代を余儀なくされます。
⑯小池は戦術的交代ですね。

⑯小池が悪かったわけではないです。
セレッソの出方からして、サイドで求められるのがスピードではないからです。

そこで、ボールを受けられる⑱吉田を投入。
動き直しも頻繁に行えるうえに、守備面でのバランスもあるでしょう。

⑧井出でも問題はなかったかと思いますが、⑱吉田であった理由は終盤にわかることになります。


▼後半は全く別の展開に。息を吹き返したジェフ...
正直、前半はまず⑨エウトンが沈黙していました。
ぶっちゃけ、相当ひどかったと思います。

しかし、ハーフタイムでどんな魔法を使ったのか、後半は見違えるプレーを見せます。


☆ 47分 ジェフ得点:2-1
右サイドを崩すと折り返しに㉒アランダがファーに流れる。そこでボールを持つと、中央に折り返し。走りこんだ⑨エウトンにドンピシャでゴール。


そして交代策が見事にハマります。
まずは右サイド。

⑱吉田が入った事でボールの落ち着きどころを得ます。
受けて捌くのは上手い選手なので、ここに起点を作る事が出来るようになります。

すると、連動して生き返るのがボランチ。

サイドを押し込まれていた前半とは打って変わって、徐々にポジションを高く取れるようになります。
⑮冨澤の存在も大きかった。

守備的な⑮冨澤が入った事で、㉒アランダが積極的に高い位置まで出られるようになる。
image 7
右から左に攻めるジェフ(黄)

右サイドでの崩しのシーンですが、赤枠が㉒アランダ。
前半は㉒アランダがここまで高い位置を取るシーンは見られませんでした。

全体の底上げが見て取れます。


▼最後はパワープレーに出るも...
終盤はパワープレーです。
⑧井出ではなく⑱吉田を投入したのは恐らくこれ。

終盤パワープレーが必要な事、FWの枚数を多く置いておきたいという事だと思います。
image 8
右から左に攻めるジェフ。
終盤はトップの位置に入る赤枠の⑱吉田。

この辺までは関塚監督の読みがハマっていましたが、結果には結びつかず。。


アウェイでの大一番は、黒星となりました。


【まとめ】
前半は完全にセレッソの攻守に阻まれ、試合を支配される。
左サイドを中心に攻略される事でジェフのボランチは重心が下がり、㉒アランダが守備に絡めない展開。バイタルエリアを上手く使われる。
サイドにも蓋をされて、ジェフは良い形を作れない。
後半に入って選手を入れ替え、サイドを修正する事で全体が回復し反撃。
しかし、届かず。
------------------------------------------------------------------------------------------------

いやはや、後半はかなり良い試合でしたが。
上手く修正したんですがねー。

順位表は気になりますが、まあ、先は長いので。
出来たばかりのチームなだけに、伸びしろも多いハズ。

少しずつ前進していきましょう。


WIN BY ALL!!