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「良いスタジアム。そしてサポーターだナ。」




ホーム。
フクダ電子アリーナでの初陣。

練習試合を事前に組んで試合した事はあったものの、リーグ戦となると雰囲気は一変する。
これがフクアリの本当の姿だ。
(現時点の.....ね)


来場者数は1万人を超える。

スペインを中心に戦ってきた⑨ラリベイもスタジアムの雰囲気には満足していた。


ラリベイ「良い感じダ!1万人という人数はスペインには及ばないが、人数以上の何かを感じル。応援の感じも悪くなイ。」


アランダ「サポーターはしっかりと背中を押してくれル。とても温かみのある雰囲気ダ。彼らの哀しい顔を見るのはいつも辛イ。」


サリーナス「満足させて帰すヨ。」



ホームスタジアムの雰囲気に興奮気味の外国人トリオ。

しかし、こっちでも熱くなってる選手がいた。



清武「.......これだよ、これ。スゲー...
わかんねぇんだけれど、声量が凄いとか、圧倒的迫力とか、そーゆー簡単なものじゃなくて....そう、アランダも言ったみたいにどこか温かみがあるんだ。何かこう、力が沸くような...!」


かつてロアッソ熊本の一員としてこのスタジアムを訪れていた⑧清武。
その時の感動がこのジェフへの移籍の後押しとなったと言うが、古巣の大先輩の言葉を思い出していた。





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「ジェフに行くんだってな、キヨ。」



清武「..........巻さん...」



巻「まあ、寂しくなるし、戦力的にも厳しくはなるが頑張ってこい。....うん、頑張れる場所って感じかもな。」



清武「頑張れる....?」



巻「あぁ。プレーしてみればわかるさ。あのホームスタジアムでな。........................おれだって、未だにあの空間で戦いたいと思う事があるくらいだ。」

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逸る気持ちを抑え込むような感じだった。
この日はベンチスタートだったからだ。


清武「早く試合に出たい!」




高橋「(....凄いな...高校サッカーの決勝の方が人が入っていたけれど、一体感を持っての応援ってのはやっぱり迫力があるや...)」





【システムのマッチアップ】
myboard
黄色:ジェフ/白:山形

ジェフ
3-3-2-2

山形
3-4-3



▼前半戦Kick off

キックオフのボールをまずは㉑サリーナスまで下げる。
ここに猛然と山形のプレス。


サリーナス「!!?」


しかし、これを上手くいなしてかわすと、縦に仕掛ける。
ゴールライン際まで仕掛けるとコーナーキックを獲得する。


キッカーは⑪船山。



船山「(......いきなりギアを上げてきたな。奇襲に近い形だったがサリーナスが上手くかわした。今度はこっちだ...!)」


前節に引き続きショートコーナーのトリックを見せる。



ボールを受けに来た㉑サリーナスがターンしてすぐさまクロスを上げる。





「西野っ!!!」



西野「...ふっ!!!」



フリーでのヘディングシュート!



しかし、これはわずかに右に外れる。



実況「あーーーーっと、惜しい!!開始早々のフリーのヘディングシュート!!」




山形の指揮官、木山監督も肝を冷やす。



木山「....さすがに今のは助かったか...やられてもおかしくなかったぞ...!」



ジェフは相変わらずのハイラインから積極的に攻撃を仕掛ける。


山形のコーナーキックをGK佐藤がキャッチ。
するとすかさず前方に走り出し、最前線を捉える。




優也「!!?..................おら、お前なら行けんだろ!!!」



低弾道の高速パントキック。


これが右サイドのスペースに流れた⑪船山に出る。
広大なスペースをケアする為に山形GK児玉が出てくる。



クリアだ。




しかし。





これを空振り。




船山「おっしゃ、ぶっちぎってやる!!」


しかしここでGK児玉が⑪船山に手をかける。




船山「....痛っ!!」





ピーーーーーーーッ!!!





開始5分で山形GK児玉へのイエローカード。



広大なスペースへ人数をかけて仕掛けるジェフのフットボールが良いスタートを切る。


しかし、山形も黙ってはいない。



木山「立ち上がり、バタバタしていたが、ここからは狙い通りに仕掛けさせてもらう。」




しきりに右サイドを活用する。

3トップの右FWに入った、愛媛からの教え子⑨瀬沼を積極的に使う。


ジェフの最終ラインは高い為、裏に広大なスペースがあるが、前節の町田のようにシンプルにそこにボールを送るような事はしてこない。


木山「ただ闇雲に裏のスペースへボールを送っても無駄だ。それはジェフの選手たちも訓練されている。原点に立ち返れば、ジェフにはSHなる選手がいない。中盤はインサイドハーフ。中央の選手だ。つまり、サイドにはWBしかいない。手薄なのはサイド。」



徹底して㉝西野、㉑サリーナスの所を攻め立てる。
それでも、そう簡単にはやらせない。

しっかりと踏ん張る。
その上、下げたボールにも積極的にプレスをかける。

中盤で相手のパスミスを誘発してショートカウンターに移行する。


ジェフの攻撃回数が増えていく。


しかし、山形もしっかりと守備を叩き込まれている。


攻撃時には3-4-3。

それから、ジェフの陣内での守備も3-4-3


しかし、自陣での守備になると、両サイドを1列ずつ下げて、5-4-1になる。



アランダ「(敵陣に引かれて5-4-1にされるとさすがにスペースもない。素早い攻撃にも出れないな...どう攻略するか...)」


遅攻になると少し苦労したものの、サイドに活路を見出す。


WBを上手くつり出して、空いたサイドのスペースを活用する。



ジェフの両WBが前後運動で対面する相手WBを引き出すと、ジェフの2トップ+インサイドハーフがすかさずスペースに飛び出していく。



高橋は⑭アランダに並ぶように降りて来てはボールを触ってリズムを作り出す。



徐々にジェフのペースになっていく。


28分。

④北爪が敵陣でボールを奪ってカウンター。
ボックス内に内の⑪船山に横パスを通すと、⑪船山がバックターン。

...からすかさず左足でシュート。



ばし!



これはDFにブロックされる。


しかしこのこぼれ球にいち早く反応したのは.....






高橋壱晟!!






「いつの間に!!?」





高橋「(点の匂いがすればいつでも狙いに行く!!!)」





しかし、これはミートせず。





「まったく、油断ならない男だね。」




VIPルームで見つめる中西永輔が呟く。




中西「自分は組み立てしますよー、って見せておいて、最後の美味しいところはかっさらいに来るんだから。ホント、良い嗅覚してるよ...!」



ジェフの大先輩も下を巻く。



その㉜高橋がまたも魅せる。




33分。
⑪船山が左に流れてボールを引き出す。

ここで時間を作ると.....




「ヘイ!!!」



中央、ボックスに侵入してくる影。



船山「良くわかってるじゃねぇか、壱晟!!」



横パスを受けると、トラップからすかさず中央へ折り返し。



⑩町田がフリー。





しかし空振り。






ヤマト「.....くっ!!」





「オーケー!!」




こぼれたボールを、ボレーするは⑨ラリベイ!!



しっかりとミートしたシュートが枠へ飛ぶ!!




児玉「くっ!!」







バシ!!!!





これを山形GK児玉が左手一本ではじき出す!





ゴールならず。







良いテンポで攻撃に転じれるようになっていた。

しかし、最後の1つのパスが通らない。
シュートが決まらない。



前半アディショナルタイム。


ジェフの右サイドに長いボールが出る。


⑤多々良とGK佐藤が反応して対応するが追いつけず。



となると、相手のスローイン。

GK佐藤がゴールから離れている。





優也「!!?....これはマズい!!!」




咄嗟に近くにあったコーナーフラッグを反動に戻ろうとして、フラッグを掴む。



しかし、当然フラッグは抜けてしまう。





優也「だーーーー!そりゃあそうだよな!!!くそっ!!」





急いでフラッグを投げ捨ててベースポジションに戻る。


なんとか危ないシーンを作られずに済んだ。








ピーーー!ピピーーーーッ!!!





前半終了。




0-0







近藤「...............優也、お前、キングコングにしか見えなかったぞ。」





優也「ほっとけ!!!」







続く




 ※選手のセリフ、心情は全て妄想です。フィクションです。
試合の分析はいつも通り行っておりますので試合の流れ自体はノンフィクションですが、何卒ご留意下さい。