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前節、松本山雅を相手に三度の失点を喫し、今季初の黒星。


ただ、まだシーズンは始まったばかりで、決して悲観するような状況でもない。
前節浮き彫りになったこのシステムの弱点に対して、ジェフは修正を図れるのか。


注目はそこに集まっていた。


選手たちにも暗い雰囲気はなく、しっかりと一週間でリフレッシュしてきたようだ。










ロッカールーム










エスナイデル「......さあ、闘う準備は出来ているカ?我々はまだ始まったばかりダ。このJリーグで革命を起こそうという挑戦の最中にいル。いちいちへこんでいる時間は無いゾ!」






高橋「(前節は良くなかった.....ボールに触ってはいても、攻撃のスイッチを入れる事はあまり出来ていなかった...そこは改善していかないと。)」





清武「ケンゴ!良いクロス待ってるぜ!」





北爪「うす!!」





優也「(........前節も2失点はセットプレー。流れの中でやられた回数はそこまで多いわけじゃない...一つ一つ修正していくぞ。)」











近藤「行くぜ!!!」








【システムのマッチアップ】
myboard
黄:ジェフ → 3-3-2-2
緑:湘南 → 3-4-2-1



▼前半戦 Kick Off


この試合では二人の選手が今季初先発を果たす。


⑳若狭


㉕比嘉




そして⑩番、町田也真人が不在の中、中盤のボールの運び役、攻撃のスイッチ役として1列前で起用されたのが㉑サリーナス。




この起用が吉と出るか凶と出るか。









ジェフは前半立ち上がりからいつも通りハイプレス。







しかし、それは湘南の十八番でもある。




こちらも3トップが積極的にチェイス。



互いに早いプレスでボールを奪ってはショートカウンターを繰り出すような試合展開。




序盤はジェフの攻守の切り替えが冴える。




攻撃時にボールをロストしても、その後の守備への切り替えが早い。

すぐさまボールホルダーを囲い、奪い返す事で湘南ゴールに迫っていた。




右の⑪船山がクロスを放る。





ふわりと滞空時間の長いボールが中央に落ちる。






ここへ㉑サリーナスが飛び込む!!





しかし。




ピー!!





「ハンドだ!!」






ヘディングが届かずに意図的に手を出すと、ここでイエローカードを受ける。




開始5分の事だ。





エスナイデル「.......ち。早いナ............」






しかし、この時、㉕比嘉もボックス内でクロスのフィニッシャーとして侵入してきていた。



ジェフのWBが攻撃参加した際、最終的にボックスに侵入していく形は今季の攻撃の特徴だろう。






しかし、徐々に湘南も本領を発揮し始める。





ジェフのビルドアップを潰すまでには至らないまでも、中盤のプレスで徐々にジェフを捉え始めると18分。





右に開いてボールを引き出した⑨ジネイからヒールで中央に横パスが出ると、2列目からの飛び出しでジェフのボックス右に侵入!






ジェフのDFを振り切ってグラウンダーのクロス!!





優也「....ヤベェ!!!」











ス.......










しかし、これはギリギリ合わずに難を逃れる。






ジェフは湘南のプレスに捕まり始めて中々ボールが運べないが、湘南が人数をかけてきた所に見舞うカウンターは、㉑サリーナスが自らトップスピードに乗ってボールを運ぶ事で、迫力のある攻撃が出来ていた。












だが、先制点は湘南-------










右サイドのスローインをゴールライン際でキープすると、そこから後方にバックパス。






これをダイレクトでクロス!!










近藤「.......!!?」










ここに⑨ジネイがドンピシャで飛び込んできた!








トン......









ニアサイドに走りこんだ⑨ジネイが軽くこのボールに合わせると、GK佐藤の脇をすり抜けてネットを揺らした...










実況「あーーーーーーっと!!先制は湘南ベルマーレーーーー!!!!」








「っしゃあ!!!」






1-0





喜ぶ湘南の選手たちを眺めながら、エスナイデル監督が激しく怒りをあらわにする。








エスナイデル「何故そこで取り切れなイ!!何故そこで集中が切れル!!相手がバックパスした時こそ集中を高めろといつも言っているハズダ!!!」









なんとか早めに取り返したいジェフ。







そんなジェフの中で攻撃に違いを生み出していたのは④北爪。





自陣で相手の攻撃を凌ぐと、すぐさま前線に走り出す。









北爪「くれ!!!」









ボールを受けると一気にトップスピード。









試合序盤から圧倒的なスピードを見せていた④北爪に対して、湘南は距離を取って守備をしていた。






ぐんぐん運ぶ④北爪。








北爪「(ウチのシステムでポイントになるのはWBだ。純粋なサイドプレーヤーがWBしかいないシステムにおいて、相手にサイドを突かれるとそれは泣き所だ。ここの主導権を握れないとじり貧になる......!)」









北爪「そして......」






相手DFとの距離を確認すると迷わず右足を振り浮く。












ドン!!











ミートしたシュートがゴールへ向かう。











バシっ!!!









これは湘南のDFが足を出してなんとかブロック。







清武「惜しい!!」








北爪「......そして、攻撃を完結させられるかどうかが、カウンターを受けない重要なポイントになる。」















......だが、それでも攻撃の停滞感は否めなかった。









中盤のパス回しはことごとくプレスに潰され、最終ラインから前にボールを運べない。






なかなか攻撃の活路を見出せずに前半を終える。









エスナイデル「.............ちッ。」






ピピー!!!










前半終了














中西「........うーん、良くないな~。。船山、らしくないぞー。」







続く




 ※選手のセリフ、心情は全て妄想です。フィクションです。
試合の分析はいつも通り行っておりますので試合の流れ自体はノンフィクションですが、何卒ご留意下さい。