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やられるんじゃないかと思っていた。


根拠のない不安が、そこにはあった。




"連敗もそろそろ止まるのでは?"


"それをやられるのがジェフの弱い所......"





結局は群馬に勝ち星を譲ってしまうんじゃないか。



色んな不安が囁かれていた。






そして、実際に一番懸念されていた形で、先制点を献上してしまった。







『それ見た事か』








気持ちが落ちても仕方ない状況だった。











だが、それでもゴール裏は熱かった。








試合前から強い気持ちを持って臨んでいた。







『大丈夫だ。』

『まだまだこれからだろ。』











『だって俺たちには..........』












!!













『...来た!!』






 






ピッチに選手たちが戻ってきた。















その先頭を歩く背番号⑩。












"待ってたぜ.................!!"


















『やーまーとー!!!やーまーとー!!!』













ここでもう一段階スタンドの熱量が上がる。












『まちーだやーまーとー♪まちーだやまーとー♪』











エースナンバーのチャントが鳴り響く。













"大丈夫、ヤマトが帰ってきた。"


"後半、やってやろうぜ!!"











自然と、サポーターにそんな期待を抱かせる選手になった。


大声援を受けて、⑩町田がフッと笑顔を見せる。








ヤマト「ただいま。...行こう!!」













すー.........はー..................











大きく深呼吸すると、キリッと鋭い目つきでスイッチを入れる。






「俺が........チームを勝たせる選手にならないと...!!」








高橋「.............................................」














▼後半戦Kick Off


⑥山本 → ⑩町田



ここでシステムの変更。


myboard

4-3-3に。


前半なかなかチャンスが生み出せなかったものの、次第にボールを持てるようになってきたジェフ。

活路はサイドにあった。


一番後ろの人数を削って最前線を3トップにした事で、サイドの数的優位を作りやすくなった。



SBとインサイドハーフとWG。



3枚での崩しを繰り返しては中央を経由して逆サイドに振っていく展開。



この揺さぶりに、群馬は後手に。


ついていけなくなる。






群馬は序盤のハイプレスとこの揺さぶりによってかなり体力を消耗する。




たまらず早々に2枚の交代カードを切った。

まだ54分の事だ。







時折群馬もジェフゴールに迫る。



しかしこのピンチは④北爪がやらせない。


持ち前のスピードですぐさま敵を捕まえる。







北爪「.......ここをやらせるわけには....!!」







ジェフはゴール前への圧力を求めて、⑪船山を投入する。





65分 ㉑サリーナス → ⑪船山






すると、すぐにこれが形になる。








左サイドから、中央の⑩町田を経由して右の⑪船山へ。


遅れる群馬のスライドを相手にボールを持つと、中央の⑩町田へ。









ヤマト「.............よし。行ってこい、後輩!」








縦のスペースに丁寧なパスを出すと、④北爪が裏を取る!










「(...........................来るぞ。勝負所を見逃すな.....!)」











④北爪がマイナスにグラウンダーのパスを送る!













「(ずっと........................イメージしてきたじゃないか...!!)」









このパスに。











飛び込んだ。









背番号㉜!









敵のブロックが滑り込んでくる所。





一足先にボールを捉える!!







高橋「............おれが......おれだってチームを引っ張らなくてどうする!!」























一瞬時が止まったように。





















GKが見送ったボールが。















ゴールネットを揺らした。
















実況「きたーーーーーーーー!!高卒ルーキー、高橋壱晟ぃぃぃぃぃーーーー!!!!」













高橋「は...........入った...............!」











ゴール裏が爆発する。













わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!











多々良「やりやがったな、コイツ!!」




熊谷「へへ、やるじゃんか。」















『イッセー!!イッセー!!』














チャントが鳴り響く。











⑩町田が殊勲のルーキーを迎える。








ヤマト「やったなイッセー!今この瞬間、スタジアムはお前のもんだ!」
















.............サポーターの声援が、㉜高橋の全身に染み渡っていた。









こうなるとイケイケのジェフ。

スタンドの後押しも受けて、次々にゴールに迫っていく。


逃げ切りたかった群馬は前に出れない。





㉜高橋が次々にボックスに侵入していく。








ヤマト「イッセーの奴......涼しい顔してかなりハードワークしてるな。シーズン開幕当初、足を攣っていたのがウソのようだ..........!!」










エスナイデル「そうダ。お前はそれで良イ。このくらいで満足されては困ル。」










中盤、⑮熊谷がボールを奪取すると、これを拾った㉜高橋がすかさずダイレクトで左の広大なスペースへスルーパスを見舞う!





抜け出た⑪船山がボックス左に侵入する!





DFをかわし、カットインして右足でシュートを放つ!












しかし、これは枠を捉えない!











幾度もゴールに迫った。




終盤には⑧清武に代えて㉒羽生を投入して最後の攻撃に出るが、試合をひっくり返すには至らなかった。









ピー、ピッピーーーーー!!!








試合終了









1-1











インタビューを終えて、㉜高橋がゴール裏に向かう。









暖かい拍手に迎えられた。










『イッセー!!イッセー!!』









自身に向けられた大声援に恐縮しながら一礼して踵を返すと、フッとほほ笑んで拳を握った㉜高橋だった。



















031491647974






Fin



 ※選手のセリフ、心情は全て妄想です。フィクションです。
試合の分析はいつも通り行っておりますので試合の流れ自体はノンフィクションですが、何卒ご留意下さい。