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前節、ラストワンプレーでキャプテンが放った同点弾。
ギリギリの戦い。
負けられない緊張感。
必ず得点出来るという確信。
あの時の空気は、昨シーズン終盤に見せた7連勝の時の空気にどこか似ていた。
今季初のアウェイゲームでの勝ち点。
今更。
といえば確かにそうかもしれないが、それでも忘れかけていた大切な何かを選手もサポーターも思い出せそうな気がしていた。
アウェイでの勢いをホームに持ち込める良い流れとは言え、相手は今季好調の岡山。
リーグ最少失点のソリッドな守備は一筋縄ではいかない。
立ち上がりは5-2-3にも近い守備シフトでジェフにプレスをかける岡山。
3トップがジェフの最終ラインに積極的にプレスをかける。
だが当然プレスはジェフの代名詞。
こちらも負けじとプレスをかけると、前半8分に左サイドで⑬為田が相手を捕まえ、入れ替わるように独走!
縦に完全に抜け出ると、狙いすましたグラウンダーのクロスがエリアギリギリで待ち構えていた⑪船山の足元にドンピシャ!!
船山
「......................シッ...!!」
ショートバウンドの難しいクロスにしっかりとミートさせた⑪船山のシュートが岡山ゴールを襲う!!
しかし!
バシィ!!!
完全に枠を捉え、GKも届かない位置へ蹴り込んだシュートは、岡山のDFが間一髪の所、頭ではじき出した!!
実況
「と、止めたぁぁぁぁ!!!!完全に枠を捉えていたが、DFがゴールカバーに戻っていた!!これがリーグ最少失点の守備ぃぃ!!!」
船山
「....んだよ!!!」
ギリッと歯を食いしばり悔しさを滲ませる⑪船山。
為田
「がーん......(アシストチャンスが...)」
4-1-4-1で臨むジェフは、要所ではサイドの裏のスペースをシンプルに狙い、更にはアンカーの⑱熊谷が最終ラインまで下りてきてビルドアップに加わる。
状況判断力。
パス精度。
ロングフィード精度。
そして運ぶドリブル。
あらゆる能力を兼ね備えたジェフの心臓がビルドアップに加わる事でボールは落ち着き、岡山のプレスは次第に機能しなくなっていく。
だが、プレッシングからリトリートに切り替えた岡山の守備を崩すのは容易ではなかった。
ジェフは執拗なくらいにサイドに人数をかけてサイド攻撃を徹底。
中央の㊿指宿が孤立するシーンも多かった。
船山
「(.....中央にヘルプに行きたい所だが、岡山の守備を攻略するにはサイドで厚みを持たせる事が今日の決まり事だからな...!)」
加えて、岡山の最終ラインが少々高い事を事前に対策していたジェフは、裏のスペースも積極的に狙っていたが、この日は風が強く、前半はジェフが向かい風であった事もあって、攻撃にてこずっている部分もあった。
そんな中でも、後方からの精度の高いフィードを持つ⑤増島が魅せる!!
自陣左サイドでボールを持つと、顔を上げて逆サイドの状況を確認。
増島
「......................それくらいは俺の射程圏内だ...!」
ビュンッ!!
鋭く、ややアウトに回転のかかったフィードが対角線上に飛んでいく...!
船山
「.............相変わらずものすげぇボール蹴るよな...!」
実況
「既にトップスピードで抜け出した船山のもとにドンピシャのパスが通るーーーーー!!!!」
完全に裏へ抜け出た⑪船山のスピードを全く殺さず、そして走りながらでも最もボールを受けやすい胸トラップ出来る位置へ正確なフィードが通る!
解説
「上手い!!」
トン...
このフィードをしっかりと胸トラップで自分のものにすると、そのまま右足を振り抜いた!!
ガシィ!!!
船山
「!!?」
しかし、いち早くピンチを察した岡山GKが飛び出してきて、体を投げ出してこのシュートをセーブ!!!
リーグ最少失点が伊達ではない事を証明するかのように!
船山
「んだと!?」
実況
「あぁぁーーーーっと、これも許さない岡山!!今度は守護神一森がビッグセーブーー!!!」
ジェフにピンチらしいピンチは訪れないが、良いリズムで攻撃が出来ている時間帯に決めきらないと苦しい展開になるのは誰もがわかっている事。
このままでは守備から岡山にリズムを作られかねない。
...ただし。
高い集中を見せているのはジェフも同じだった。
前節に感じさせた空気はまだ生きていた。
声を掛け合い、攻守の切り替えも早い。
全員が高い集中を見せている。
わかりやすいのはこの男。
為田
「....................うん、悪くないかも。」
昨シーズンの終盤戦に無双していた⑬為田。
自分自身、ここにきて確かな手ごたえとコンディションの良さを感じていた。
しかし。
そのスイッチはこの男の手中にあるのかもしれない。
矢田
「.......ふふ。まだまだこんなもんじゃないだろ、タメ!!」
続く
※選手のセリフ、心情は全て妄想です。フィクションです。
試合の分析はいつも通り行っておりますので試合の流れ自体はノンフィクションですが、何卒ご留意下さい。
前節、ラストワンプレーでキャプテンが放った同点弾。
ギリギリの戦い。
負けられない緊張感。
必ず得点出来るという確信。
あの時の空気は、昨シーズン終盤に見せた7連勝の時の空気にどこか似ていた。
今季初のアウェイゲームでの勝ち点。
今更。
といえば確かにそうかもしれないが、それでも忘れかけていた大切な何かを選手もサポーターも思い出せそうな気がしていた。
アウェイでの勢いをホームに持ち込める良い流れとは言え、相手は今季好調の岡山。
リーグ最少失点のソリッドな守備は一筋縄ではいかない。
立ち上がりは5-2-3にも近い守備シフトでジェフにプレスをかける岡山。
3トップがジェフの最終ラインに積極的にプレスをかける。
だが当然プレスはジェフの代名詞。
こちらも負けじとプレスをかけると、前半8分に左サイドで⑬為田が相手を捕まえ、入れ替わるように独走!
縦に完全に抜け出ると、狙いすましたグラウンダーのクロスがエリアギリギリで待ち構えていた⑪船山の足元にドンピシャ!!
船山
「......................シッ...!!」
ショートバウンドの難しいクロスにしっかりとミートさせた⑪船山のシュートが岡山ゴールを襲う!!
しかし!
バシィ!!!
完全に枠を捉え、GKも届かない位置へ蹴り込んだシュートは、岡山のDFが間一髪の所、頭ではじき出した!!
実況
「と、止めたぁぁぁぁ!!!!完全に枠を捉えていたが、DFがゴールカバーに戻っていた!!これがリーグ最少失点の守備ぃぃ!!!」
船山
「....んだよ!!!」
ギリッと歯を食いしばり悔しさを滲ませる⑪船山。
為田
「がーん......(アシストチャンスが...)」
4-1-4-1で臨むジェフは、要所ではサイドの裏のスペースをシンプルに狙い、更にはアンカーの⑱熊谷が最終ラインまで下りてきてビルドアップに加わる。
状況判断力。
パス精度。
ロングフィード精度。
そして運ぶドリブル。
あらゆる能力を兼ね備えたジェフの心臓がビルドアップに加わる事でボールは落ち着き、岡山のプレスは次第に機能しなくなっていく。
だが、プレッシングからリトリートに切り替えた岡山の守備を崩すのは容易ではなかった。
ジェフは執拗なくらいにサイドに人数をかけてサイド攻撃を徹底。
中央の㊿指宿が孤立するシーンも多かった。
船山
「(.....中央にヘルプに行きたい所だが、岡山の守備を攻略するにはサイドで厚みを持たせる事が今日の決まり事だからな...!)」
加えて、岡山の最終ラインが少々高い事を事前に対策していたジェフは、裏のスペースも積極的に狙っていたが、この日は風が強く、前半はジェフが向かい風であった事もあって、攻撃にてこずっている部分もあった。
そんな中でも、後方からの精度の高いフィードを持つ⑤増島が魅せる!!
自陣左サイドでボールを持つと、顔を上げて逆サイドの状況を確認。
増島
「......................それくらいは俺の射程圏内だ...!」
ビュンッ!!
鋭く、ややアウトに回転のかかったフィードが対角線上に飛んでいく...!
船山
「.............相変わらずものすげぇボール蹴るよな...!」
実況
「既にトップスピードで抜け出した船山のもとにドンピシャのパスが通るーーーーー!!!!」
完全に裏へ抜け出た⑪船山のスピードを全く殺さず、そして走りながらでも最もボールを受けやすい胸トラップ出来る位置へ正確なフィードが通る!
解説
「上手い!!」
トン...
このフィードをしっかりと胸トラップで自分のものにすると、そのまま右足を振り抜いた!!
ガシィ!!!
船山
「!!?」
しかし、いち早くピンチを察した岡山GKが飛び出してきて、体を投げ出してこのシュートをセーブ!!!
リーグ最少失点が伊達ではない事を証明するかのように!
船山
「んだと!?」
実況
「あぁぁーーーーっと、これも許さない岡山!!今度は守護神一森がビッグセーブーー!!!」
ジェフにピンチらしいピンチは訪れないが、良いリズムで攻撃が出来ている時間帯に決めきらないと苦しい展開になるのは誰もがわかっている事。
このままでは守備から岡山にリズムを作られかねない。
...ただし。
高い集中を見せているのはジェフも同じだった。
前節に感じさせた空気はまだ生きていた。
声を掛け合い、攻守の切り替えも早い。
全員が高い集中を見せている。
わかりやすいのはこの男。
為田
「....................うん、悪くないかも。」
昨シーズンの終盤戦に無双していた⑬為田。
自分自身、ここにきて確かな手ごたえとコンディションの良さを感じていた。
しかし。
そのスイッチはこの男の手中にあるのかもしれない。
矢田
「.......ふふ。まだまだこんなもんじゃないだろ、タメ!!」
続く
※選手のセリフ、心情は全て妄想です。フィクションです。
試合の分析はいつも通り行っておりますので試合の流れ自体はノンフィクションですが、何卒ご留意下さい。
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