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60分





ほとんどの時間を守備に費やされたが、⑭小島秀仁の執念が先制点をもたらした。

決して見えているハズの無い自分の後方に逸れたボールを足元に手繰り寄せ、体勢を崩しながらも飛び出してきたGKを冷静に見極めてシュートを浮かせ、ゴールネットを揺らした。






ピッチでは、念願の移籍後初ゴールをあげた⑭小島が両拳を天に向かって突き上げている。














ラリベイ
「素晴らしイ!!なんてゴールなんダ!!」





山本
「マジかよおい!!」





熊谷
「有言実行、痺れますね。」









ゴールを挙げた当人⑭小島は、気が付いたら得点していた。
という感覚に近かった。




無我夢中だった。







ようやく我に返って起き上がると、控え選手たちの下へ向かった。
全員からの祝福を全身に受け止める。





















解説
「.........................経験ですね。
練習で培われた経験。試合で培われた経験。イメージトレーニングもあるのかもしれない。
極限の状況で、最後の最後に応えてくれるのが経験。

後方のボールに足を伸ばして足元に手繰り寄せる"感覚"。
飛び出してきたGKを避けてゴールにボールを流し込む"発想"。

考えていたのでは間に合わない。彼の培ってきたものが詰まった見事なゴールです。」








こうなると、なりふり構っていられないのは大宮。
サイドにマテウスを投入して、一気に打開を図る。


ジェフから見て右サイド。
マテウスが次々にドリブルを仕掛けてくる。







77分

マテウスが縦に仕掛けてきて、⑯鳥海との競争!






鳥海
「(くっ...............早すぎる....しかも強い!!)」



なんとか追いすがるも振り切られ、ボックス内に侵入された所でニアサイドに強烈なシュート!!

ここはなんとかGKロドリゲスがセーブ!!









あまりの推進力に⑯鳥海が汗を拭う。









ジェフはスタミナ面の考慮もあり、⑨ラリベイと⑥山本を下げ、㊿指宿と⑪船山を投入。

それでも大宮の超攻撃は続く!









79分

またも右サイドから。
ボックス手前まで侵入された所で、マイナスのショートパス。

そこへトップスピードで走り込んだマテウスが短いドリブルから強烈なシュート!!

















ガシャ!!

















実況
「んんん~~~~!!!!これはポストを叩く!!
着実にジェフのゴールに迫る大宮ぁぁ!!!マテウスが止まらない!!!」




近藤
「はぁ...はぁ.....
(くそ...............手がつけられねぇぞ.............!)」












マテウスの推進力に手を焼き続ける。

今にもやられそうな状況。










しかし、それでも選手たち、そしてサポーターも悲観的にはならなかった。











それほどの集中を、守備陣が見せていた。


特にこの男。























増嶋
「ここまで来てやられるなんてまっぴらごめんだ...!





前半から一切集中を切らさず、何度も何度も大宮の前に立ちはだかった。

足を伸ばし、体を投げ出し、声を枯らす。





















増嶋
「はぁ.....はぁ.......コウジ!!しっかりついてこいよ!!!」






鳥海
「はぁ.....もちッスよ!ドゥーさん、バテないで下さいね!!」






近藤
「はぁ....はぁ.......生意気言うじゃねぇか......!」







茶島
「中入ったぞ!!遅らせろ!!!」






熊谷
「プレスバックかける!そっちのコース切ってくれ!!」












85分

またも右サイドをマテウスに突破されると、グラウンダーの早いクロス!!

ニアサイドにポジションを取ったシモビッチ!!!





近藤
「(ここはやらせねぇ...!)」






シモビッチにがっちり体を寄せた③近藤だったが、シモビッチがこれをフリック!!!















近藤
「しまっ.............!!」













中央で待ち構える大前がフリー!!!




















だがここに反応した⑤増嶋!!



増嶋
「やら......せるかぁぁ!!!!」






















ズシャァ!!!!












すかさず反応して⑤増嶋がスライディング!!!













が、これが空を切る!!!
















大前
「..........見えてる!」






解説
「上手い!!!」













ゴール前で憎いほどの冷静さを見せた大前。
このスライディングをかわしゴール前3mの所で完全フリー!!













近藤
「くっ........................!!」
































バチィ!!!!






















大前
「..............は?」







大前の渾身のシュートは、枠の左へ逸れていった。



















近藤
「ルソ!!!!!」












極限状態の中、超反応を見せたGKロドリゲスが大前のシュートを弾き出した!!!







ロドリゲス
「忘れてもらっては困ル.........!」













ジェフ応援席が沸き上がる!!







実況
「これは..........凄いとしか........!!」





















最後の最後まで圧力をかけ続けた大宮だったが、ジェフが気圧される事はなく、見事に跳ね返し続けた。




20を超えるシュートを浴びたが、その全てをシャットアウトした。
























そして。



















ピッピッピーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!

























まだまだ最高の状態には程遠い。
苦しい戦いの連続だ。



ただ、一歩ずつ。
着実に。


その歩みを進めていた。










小島
「よかった..................勝った..................」











ベースの選手が昨シーズンと変わらないとは言え、全員攻撃全員守備のサッカー。
全員の意思が統一されていないと実現できないサッカー。



まだ試行錯誤は続くが、アウェイでの戦い方も含めて進化は続く。

















エスナイデル
「あと少しダ......
昨シーズン終盤の形を目指しているわけではなイ。
我々はそれを超えるサッカーを手にすル。」

















新加入選手たちの進化は着々と進んでいる。













Fin

※選手のセリフ、心情は全て妄想です。フィクションです。
試合の流れ自体はノンフィクションですが、何卒ご留意下さい。